研究課題/領域番号 |
60560311
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
森口 良三 北海道大学, 獣医学部, 助手 (30101299)
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研究分担者 |
原田 良昭 台糖ファイザー(株), 農畜産技術センター, 所長
首藤 文栄 北海道大学, 獣医学部, 助手 (60001533)
見上 彪 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (20091506)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | マレック病 / ニワトリ / 羽髄病変 / リンパ腫 / マレック病リンパ腫 / Feather pulp |
研究概要 |
1.HVT免疫野外鶏におけるMDの実態とMD発生の早期予知に役立つ情報を得るべく野外調査された。北海道内の6育成場および道外の3育成場に、計661羽より成る18試験群を設定し、それらから2〜20週齢にかけ経時的に羽毛サンプルを採取し、羽包上皮のMD封入体と羽髄内のMD病変(T-【R_1】-【R_2】-型)の発生を観察した。一方試験群のMD発生も30週齢まで追跡調査された。調査18群は0〜30%のMD発生率を示し、就中5群が10%を越える高発生率を示した。試験群におけるMD発生率の差異は、育成期間中に採取された羽毛における上記両病変の発生率の差異とよく関連した。研究成果は野外鶏におけるMDの実態を示すと共に、個体あるいは鶏群単位のMD発生の早期予知に関し重要な情報を提供した。 2.野外発生のMDリンパ腫形成鶏における羽髄並びに内臓病変と相互関連性が調査された。野外から得た15〜35週齢のMDリンパ腫形成鶏64羽において、それらの92.2%が羽髄組織中に様々な程度および組織像を示す腫瘍性リンパ球性病変(T-型病変)を有していた。そのT-型病変の炎症性病変すなわちR-型病変への過化像も指摘された。興味深いことに、羽髄内のT-型病変の程度や組織像の差異は内部臓器におけるリンパ腫病変のそれら(羅患臓器数,病変の拡がり,構成細胞)とよく関連した。従って、以上の成果はMDリンパ腫形成鶏における羽髄病変の検査が、内部諸臓器・組織のMDリンパ腫の病態の生前診断に有効であることを示唆している。 以上の研究によりMD発生の早期予知は可能となった。用いられる指標は我々独自のもので、羽包上皮の封入体と羽髄内MD病変である。MD発生の早期予知は上記両病変の発生の有無、発生時期、持続の有無に基づき行なわれるべき事が示唆された。
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