研究課題/領域番号 |
60560335
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
森 純一 大阪府立大学, 農学部, 教授 (90167685)
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研究分担者 |
玉田 尋通 大阪府立大学, 農学部, 助手 (10155252)
沢田 勉 大阪府立大学, 農学部, 講師 (60081600)
森岡 宏至 大阪府立大学, 農学部, 講師 (20081599)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ウシ / ラット / 分娩 / 分娩前徴 / 血中ホルモン / エストロン / エストラジオール / プロジェステロン / オキシトシン / 行動 / βー交感神経作動薬 / 牛 / 分娩前後 / エストロジェン / 交感神経作動薬 / 分娩調整 |
研究概要 |
分娩前の内分泌変化では、末梢血中エストロンは分娩4週間前までは低値を示すが、その後漸増し、分娩時には4週間前の値の15〜20倍の高値に達する。分娩経過中には著しい変化を認めず、分娩の翌日には急減して分娩4週間前とほぼ同様の値となる。エストラジオールー17β濃度は絶対値はエストロンの1/5〜1/10であるが、変動パターンはエストロンとほぼ同様である。一方、プロジェステロンは分娩2週間までは高値を示すが、その後漸減して分娩2日前には約半量に、その後さらに急減して約1/10量まで減少する。分娩経過中は著しい変化を示さず低値で推移する。オキシトシンは多くは分娩当日に上昇を始める。分娩時のオキシトシン濃度は正常分娩牛に比較して陣痛微弱牛で低く、約半量であった。 分娩前徴のうち生理的変化としては、分娩直前に体温が下降し、直腸温の39℃以下への下降が分娩予知の指標として有用であった。呼吸数、心拍数については増加を示したが、個体差が大きかった。形態的変化としては尾根部の隆起、乳房、乳頭および外陰部の大きさに変化が認められ、このうちでは乳房の大きさの変化が分娩予知の指標として有望であった。行動の変化では、分娩前の夜間における起立回数、尾の挙上回数に増加がみられ、これによってある程度分娩時期を予測しうることが示唆された。 分娩調整に対するβー交感神経作動薬clenbuterolの応用では、実験動物のラットにおける基礎実験では子宮収縮が明らかに抑制され、本剤によって分娩遅延効果が認められたが、牛における応用試験では、子宮収縮抑制効果に大きな個体差がみられ、分娩調整への直接応用の成果を得るまでには至らなかった。この点についてはさらに効果の強い薬剤や作用時間の長い薬剤の応用による実験を行う必要がある。
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