研究課題/領域番号 |
60570012
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
三橋 公平 札幌医大, 医学部, 教授 (10045289)
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研究分担者 |
石田 肇 札幌医科大学, 解剖学第二講座, 助手 (70145225)
大島 直行 札幌医科大学, 解剖学第二講座, 助手 (80117605)
鈴木 隆雄 札幌医科大学, 解剖学第二講座, 講師 (30154545)
峰山 巌 北海道文化財研究所, 所長
百々 幸雄 札幌医科大学, 解剖学第二講座, 助教授 (50000146)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 発掘調査 / 貝塚遺跡 / 続縄紋時代恵山期の人骨 |
研究概要 |
北海道伊達市有珠町に所在する有珠10貝塚遺跡の発掘調査を昨年にひきつづき実施した。調査面積は32【m^2】である。 調査の結果、昨年検出した小児合葬墓(2体合葬,性別不明)の下部から続縄紋時代恵山文化期に属する成人男性人骨1体を得た。 人骨は不整な方形の土壙中に位置し、きわめて良い保存状態でほぼ全身部位が認められたものの、その遺存状態は各骨格部位が散在しており、一次埋葬にみられるような解剖学的位置関係を保っていなかった。墓壙中には、人骨とともに多数の文化遺物も散在していた。特に、銛頭,鈎針などの骨角製品が多く、銛頭は15本を数える。その他、貝製平玉,クマやイノシシを形どった動物意匠遺物など、これまで該文化期の遺物としてはあまりみることのできなかったものも含まれていた。 こうした人骨や副葬品と思われる遺物の散在したあり方を検討した結果、本址は一次埋葬の墓壙を何らかの理由で堀りかえし、副葬品ごと改葬したものと判断された。改葬風習については、これまで本州の縄文時代末期から弥生時代にかけて発見されており、これらとの関連性が考慮される。 人骨の形質については、長頭で上顔高が比較的高く、歯槽性の突顎が強いなど、既知の縄紋時代人頭蓋とは異なることが明らかとなった。
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