研究課題/領域番号 |
60570015
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
猪口 清一郎 昭和大, 医学部, 教授 (00053760)
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研究分担者 |
熊倉 博雄 昭和大学, 医学部, 助手 (00178063)
伊藤 純治 昭和大学, 医学部, 助手 (90159880)
鈴木 雅隆 昭和大学, 医学部, 助手 (40163000)
佐藤 巌 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (00120668)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 喉頭筋 / 筋線維構成 / 筋線維型 |
研究概要 |
チンパンジー,ニホンザル,カニクイザルおよびガラゴから得られた喉頭筋について、各筋の筋線維構成をヒトのそれと比較し、発声機能の相違を検討した。筋線維の分別ははSudan Black B染色によった。 結果1.ガラゴ:輪状甲状筋は一層の薄板状で、斜披裂筋および喉頭蓋筋は認められなかった。ヒトと比べて筋腹横断面積は各筋とも著しく小で、特に(横)披裂筋は劣っていたが、筋線維総数もほぼこれに近い傾向を示した。赤筋線維の比率は後輪状披裂筋では高く、(横)披裂筋と甲状披裂筋は低く、筋線維の太さは白筋線維、赤筋線維とも著しく小であった。 2.ニホンザル:輪状甲状筋は3束に、外側輪状披裂筋は2層にそれぞれ区別され、斜披裂筋および喉頭蓋筋は認められなかった。ヒトに比べて筋腹横断面積および筋線維総数は1/2から1/9程度にわたって劣り、三筋線維型の比率はヒトに近かったが、筋線維の太さは各筋とも小で、赤筋線維ではヒトとの差が著しかった。 3.チンパンジー:輪状甲状筋は2束から成り、その他はヒトと同様のものが見られた。ヒトに比べて筋腹横断面積は大か、ほぼ等しいかであったが、1【mm^2】中の筋線維数は各筋とも少なく、筋線維総数では著しく大であった。また、筋線維の比率では白筋線維が多く、赤筋線維が少ない側向が見られ、太さは3筋線維型ともヒトより大の側向が見られた。 4.以上の事から、ガラゴ,サル,チンパンジーではヒトの様に複雑で長く続く発声は困難であると考えられた。
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