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血小板におけるリン脂質代謝に対するカルシウムの影響

研究課題

研究課題/領域番号 60570089
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関京都大学

研究代表者

藤原 元和  京大, 医学部, 助手 (60093308)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード血小板 / リン脂質 / カルシウム / カルモジュリン
研究概要

血小板において、カルシウムイオオンは、その機能発現にさいして、フォスフォリバーゼA2、フォスフォリパーゼCの活性化など、リン脂質の分解系に大いに関与している。一方、フォスファチジルコリン(PC)、フォスファチジルエタノールアミン(PE)、フォスファチジルセリン(PS)など主要なリン脂質の合成に対しても種々の影響を及ぼしている。本研究においては、これらのリン脂質の合成に対するCaイオンの役割、さらにカルモジュリン、カルモジュリン阻害剤の影響について、ウサギ血小板を用いて検討した。PSはCa要求性のリン脂質塩基交換反応によって合成されるが、ウサギ洗浄血小板に、クロルプロマジンなどの、Ca結合蛋白の一つであるカルモジュリンの阻害剤を作用させると、細胞内の遊離のセリンの減少、コリン、エタノールアミンの増加をともない、PSの塩基交換反応による合成のみが顕著に促進された。しかし、血小板膜標品をもちいると、PSのみならず、PE,PCを合成する塩基交換反応も、カルモジュリン阻害剤により著名に促進された。さらにこれらの3種の塩基交換反応は、他の二種の塩基により互いに抑制された。血小板内の三種の塩基の含量からこれらの細胞内濃度を求め、その濃度で三者が共存すると、PSを合成する塩基交換反応の活性が最も高かった。一方、PE,PCは、主としてCDP-コリン,CDP-エタノールアミンからMg,Co,Mnをcofactorとして合成されるが、Caは、MnよりMg,Coをcofactorとする場合に、顕著な阻害を示した。Caによる阻害の機構は、これら酵素の金属結合部に直接に作用していることが示唆された。血小板凝集において、Caは必須とされており、またカルモジュリン阻害剤は凝集を抑制することが知られている。これらの、Ca、カルモジュリン阻害剤は、リン脂質の分解系のみならず、PS,PC,PEなど、膜の主要なリン脂質の合成を調節することにより、血小板の機能に関与することも充分に考えられる。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Morikawa,Shigehiro: Thrombosis Reseach. 37. 267-278 (1985)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
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      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fujiwara,Motokazu: Journal of Biochemistry. 99. 615-625 (1986)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Taniguchi,Shinkichi: Journal of Biochemistry. 100. 485-491 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Morikawa,Shigehiro: Biochemical Pharmacology. 35. 4473-4477 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Morikawa, Shigehiro: "Effects of Calmodulin Antagonists and Calmodulin on Phospholipid Base-Exchange Activities in Rabbit Platelets." Thrombosis Research. 37. 267-278 (1985)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Fujiwara, Motokazu: "Effects of Calmodulin Antagonists on Serine Phospholipid Base-Exchange Reaction in Rabbit Platelets." Journal of Biochemistry. 99. 615-625 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Taniguchi, Shinkichi: "Effects of <Ca^(2+)> on Ethanolaminephosphotransferase and Cholinephosphotransferase in Rabbit Platelets." Journal of Biochemistry. 100. 485-491 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Morikawa, Shigehiro: "Stimulatory Effect of Calmodulin Antagonists on Phospholipid Base-Exchange Reactions in Rabbit platelet membranes." Biochemical Pharmacology. 35. 4473-4477 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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