研究課題/領域番号 |
60570090
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
服部 圭佑 島根医大, 医学部, 教授 (80112134)
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研究分担者 |
小林 裕太 島根医科大学, 医学部, 助手 (40162028)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ウサギ / 動・静脈;ドパミン / ノルアドレナリン / アドレナリン / ウロテンシンI / 加齢 / Urotensin I |
研究概要 |
血管は血液の輸送の他に血圧調節、循環モノアミン摂取等生体の恒常性の維持と情報の伝達に重要な役割を演ずる。本研究では、生体内の部位別に各血管の特長と、それに対応する交感神経機構について検討することを目的とした。 1.ウサギ肺動脈のドパミン含量が高いことなどから、ドパミン作動性神経の存在の可能性を昨年度報告した。本年度は、ドパミン性受容体及びドパミン作動性アデニレートシクラーゼ活性について検討を開始し、進行中である。 2.下大静脈にアドレナリン含量が高いこと、アドレナリン生成酵素が存在することを昨年度報告した。アドレナリン含量は腎動脈・腎静脈でも高かったが、生成酵素の存在は証明できなかった。そこで外来性アドレナリンの摂取能を測定し、腎血管系では他の血管に比べ著しく摂取能が高いことを示した。 3.昨年度の心房性ナトリウム利尿ペプチドに加え、ウロテンシン【I】等の血管作動性ペプチドの血管部位による反応性の差異を比較検討するとともに、その作用機序等についても調べた。(1)ウロテンシン【I】の弛緩作用は上腸間膜動脈で最も強かった。(2)高血圧自然発症ラットでは、その対照ラットに比べ上腸間膜動脈・胸部大動脈でウロテンシン【I】反応性が低かったが、腎動脈・股動脈では差がなかった。(3)この原因として高血圧発症にともなう内因性プロスタグランジン産生系の変化が示唆された。 4.加齢にともなう血管部位別薬物反応性の差異について検討するとともに、その基礎となる加齢にともなう変化を、水電解質代謝を中心に検討した。多くの血管では収縮性薬物に対する【ED_(50)】値は加齢によって変化せず、一方最大収縮量は16月齢が3,7,30月齢に比べて高かった。また、頚動脈では最大収縮量は加齢にともない増加して居り、この部位の特異性が示された。
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