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肝疾患々者血清中の肝再生因子の分離精製と臨床的意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60570297
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 内科学一般
研究機関鹿児島大学

研究代表者

弘野 修一 (1986)  鹿大, 歯学部, 助手 (00181222)

坪内 博仁  鹿児島大学, 医学部, 助手

研究分担者 中山 宏幸  鹿児島大学, 歯学部口腔生化学, 助手 (00172479)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード肝細胞増殖因子 / 劇症肝炎 / 肝再生 / 初代培養ラット肝細胞 / DNA合成 / hHGF / 精製
研究概要

申請者らは研究実施計画に基づき研究を行い、以下の様な成果を得た。(1)種々の肝疾患患者の血清を得、初代培養ラット肝細胞におけるDNA合成に及ぼすこれらの血清の影響を見た。DNA合成活性はPulse-labelによる〔【^3H】〕チミジンの取り込みで測定した。慢性肝炎患者血清はDNA合成に影響しなかったが、肝硬変症患者血清は正常者血清の1.5-2倍に増加させた。一方劇症肝炎患者血清はDNA合成を著しく増加させ、最も高い症例では正常者の約100倍に達し、最適濃度のInsulin(【10^(-7)】M)+EGF(50ng/ml)よりも高値を示した。この作用はAutoradiographyや核数の増加でも確認された。
(2)劇症肝炎患者血清中の肝細胞増殖因子(以下hHGFと省略)と病態との関係を検討し、その臨床的意義を探った。hHGF活性は患者の性,年齢,病因予後とは無関係で、また患者血清の生化学検査(GOT,GPT,chE,総蛋白)とも有意な相関は得られなかった。しかしながらhHGF活性は患者の昏睡度と関連して変動し、昏睡度が進行するとともにhHGF活性も有意に増加し、さらに生存例では昏睡度の改善とともにhHGF活性も急速に低下した。このことより、hHGFの出現は生体にとって合目的な反応であると考えられ、さらにhHGF活性は患者のfunctional liver massのparameterと成る可能性が示唆された。
(3)血漿交換療法により得られた劇症肝炎患者血漿を用いて、硫安分画,Affi-gel Blue,heparin-SepharoseによりhHGFを約1万倍に精製した。そのSDS-PageよりhHGFは分子量約8.5万と考えられた。部分精製標品は80℃10分の加熱やtrypsin,chymotrypsin処理で完全に失活した。hHGFはInsulinや、EGFと相加的に作用することから、既知の増殖因子とは異なる蛋白性因子であると考えられる。今後hHGFを完全に精製し、さらに抗体を作成し、産生細胞の同定や測定系の確立などを行っていきたい。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Nakayama: Biomedical Research. 6. 231-237 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中山宏幸: 日本消化器病学会誌. 82. 2857 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坪内博仁: 肝臓. 26. 1699-1701 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坪内博仁: SCOPE. 25(3). 4-7 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] E.Gohda: Experimental Cell Research. 166. 139-150 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 橋本修治: 病態生理. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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