研究課題/領域番号 |
60570304
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
清水 史郎 金沢医科大学, 医学部・血液免疫内科, 講師 (50097432)
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研究分担者 |
沢田 信 金沢医科大学, 医学部・血液免疫内科, 助手 (50170824)
今岡 禎治 金沢医科大学, 医学部・血液免疫内科, 講師 (80106814)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 自己免疫疾患 / インターロイキン2 / インターロイキン2リセプター / 全身性エリテマトーデス / シェーグレン症候群 |
研究概要 |
リコンビナントインターロイキン2(γIL-2)を用いた全身性エリトマトーデス(SLE)及びシェーグレン症候群(SS)患者治療の為の基礎的実験を行った。SLE及びSS患者末梢血リンパ球を用い、IL-2産生能、IL-2リセプター発現につき検討した。SLE、SS患者ともTリンパ球のIL-2産生能、IL-2リセプター発現の双方に低下を認め、IL-2リセプターの発現はIL-2の添加により回復する事が確認された。Tリンパ球亜群のIL-2リセプター発現の検討では、サプレッサー/キラーT細胞群のIL-2リセプター発現低下が著明であり、この事がサプレッサーT細胞の機能低下に関与し、自己免疫機序の発生に関与するものと考えられた。そして、サプレッサーT細胞の機能もIL-2の添加により回復する事が確認された。B細胞のIL-2リセプター発現に関しては、成人T細胞白血病由来B細胞株・自己免疫疾患患者由来B細胞株を樹立し、各IL-2リセプターの発現、IL-2リセプター発現の調節機構、ゴールド免疫染色を用いた電顕的観察を行い、B細胞にもIL-2リセプターの発現がみられる事、B細胞機能がIL-2による調節をうけている事を示した。これらの実験結果は、自己免疫疾患に於けるIL-2リセプターの発現異常は、これら患者のT細胞のIL-2分泌低下に起因するものと考えられ、IL-2の機能は単にIL-2リセプター発現細胞を活性化するのみならず、IL-2リセプター自身の発現をも増強して機能するものと考えられる。我々は今回の実験に於いて、Tac抗原(IL-2リセプター-αchain・p55)のみを対象としたが、近年の研究により、βchain(p75)の存在が明らかとなった。今後はp75の研究を合わせ行い、更に自己免疫疾患治療の為の検討をする必要があると考える。
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