研究課題/領域番号 |
60570319
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 信紘 阪大, 医学部, 講師 (90028358)
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研究分担者 |
目連 晴哉 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
松村 高勝 大阪大学, 医学部, 助手 (90183615)
林 紀夫 大阪大学, 医学部, 助手 (00144478)
MEREN Haruya Osaka University
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 微小循環 / 肝亜小葉内多様性 / 類洞血流 / 微小酸素電極 / 門脈域 / 中心静脈 / 域 / 四塩化炭素肝障害 / アルコール性肝障害 |
研究概要 |
肝臓機能は、肝循環と密接な関係にあり、とりわけ各細胞に接する微小循環動態は各種の細胞機能に関係する。本研究はこの肝微小循環を肝亜小葉レベルで三次元的に解析し、肝小葉内細胞機能の多様性との関連を明らかにし、よって微小循環と疾病の成立・進展との関係を明らかにすることを目的とした。 そのために(1)ラット灌流肝に自製の接触型微小酸素電極ならびにmicro-light guideを用いて、肝小葉内に【O_2】 gradientが存在することを明らかにし、門脈終末枝と肝表面の間には、中心静脈枝と肝表面の間に比べてより多くの肝細胞が存在する構造であることを示し、またVascular spaceは中心静脈域が門脈域より大きいことを明らかにした。 (2)SIT高感度カメラとビデオシステムを装備したIn vivO顕微鏡システムにDual Slit法を適用し肝類洞血流測定法を開発した。本法をラットの肝に用いて、類洞血流速度は部位により異なり、また同部位でも一定でないことを明らかにし、エタノール投与による類洞血流の増加も部位により著しい差がみられることを示した。更に、肝亜小葉内でも微小循環動態の多様性がみられ、門脈域は毛細血管系の性質をもち、中心静脈域は静脈性の性質をもつことを明らかにした。 (3)in Vivo螢光顕微鏡システムを作製し、ラットを用いてFITCナトリウムなどの螢光物質の類洞から肝細胞内へ、肝細胞から毛細胆管への流れの動的観察を行ない、物質の流れも肝亜小葉内で多様性をもつことを明らかにした。以上のように肝微小循環動態の肝亜小葉内における多様性を示し、その多様性が物質代謝を含む肝細胞機能の肝亜小葉内偏倚に関連していることを明らかにした。
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