研究課題/領域番号 |
60570343
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本宮 雅吉 東北大, 抗酸菌病研究所, 助教授 (20006092)
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研究分担者 |
荒井 秀夫 東北大学, 抗酸菌病研究所内科, 助手 (90159484)
田草川 君彦 東北大学, 抗酸菌病研究所内科, 助手 (10125601)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | グリコサミノグリカン / フィブロネクチン / コンドロイチン硫酸 / 肺線維症 / 胸膜中皮腫 / 肺癌 / サルコイドーシス / 胸膜炎 |
研究概要 |
(1)カンディダ、アルビカンスを用いた胸膜炎の実験では、検出されたグリコサミノグリカン(GAG)サブタイプのうち、ヒアルロン酸(HA)の分子サイズが経過と共に変化することが分った。 (2)胸膜中皮腫の脳転移は稀で、診断も困難であると報告されてきたが、HAのみを特異的に分解するストレプトミセス由来のヒアルロニダーゼを用いた酵素消化試験、組織化学的手技により転移巣の診断も可能となった。 (3)ヒト肺加齢時におけるコンドロイチン硫酸画分について検討し、コンドロイチン-6-硫酸(CH-6-S)がコンドロイチン4硫酸(CH-4-S)に転換され、更にCH-4-Sがコンドロイチン(CH)に転換することを示唆する成績が得られた。 (4)ヘパラン硫酸(HPS)の肺内局在について検討し、HPSは【I】型、【II】型肺胞上皮細胞基底膜、内皮細胞基底膜、平滑筋細胞線維芽細胞の基底膜に存在することが分った。 (5)癌組織では一般にFNが消失すると報告されてきたが、肺癌の場合は、これとは逆に小細胞癌、大細胞癌、低分化扁平上皮癌など分化度の低い癌にFN陽性の所見が得られた。この成績はこれまでの諸家の成績とは全く異なっていたので免疫組織化学に使用した抗体について巌密な検討を加えた。 (6)ヒト肺からFNの抽出を行い、ヒト血漿FNと比較し、尿素抽出法を用いた場合は、蛋白分解酵素阻害剤を充分量使用しても、FNの断片化を完全に防ぐことはできなかった。 (7)胸水中のFNの大部分はゼラチンカラムに保持され、血漿FNとほぼ同様の性質を示した。 (8)サルコイドーシス、肺線維症症例の気管支肺胞洗淨液のFNは活動期で高値を示すこと、FNの断片は比較的少ないことが分った。 (9)ブレオマイシンを用いた実験的肺線維症の動物モデルで治療実験を試み、メシル酸がベキャートの有効性を示唆する成績が得られた。
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