研究課題/領域番号 |
60570369
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
黒岩 義之 岩手医大, 医学部, 助教授 (40135249)
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研究分担者 |
班目 仁 岩手医科大学, 医学部, 助手 (70165736)
広井 悟 岩手医科大学, 医学部, 助手 (70165215)
野村 毅 岩手医科大学, 医学部, 助手 (30164734)
大竹 敏之 岩手医科大学, 医学部, 助手 (30160526)
東儀 英夫 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90155490)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 視覚誘発電位 / パターンリバーサル / 多発性硬化症 / 視神経障害 / ミオクローヌス / 大脳皮質 / ブロードマン17野 / 視覚連合野 |
研究概要 |
多発性硬化症,視神経交叉部腫瘍,側頭動脈炎,中毒性視神経障害など視神経をはじめとする視覚伝導路を侵し、しかもその伝導路障害の早期発見が治療や症状増悪の予防につながる疾患は数多い。本研究の第1の目的は視力,視野,眼底を検査しても異常を発見することが困難な潜在的視神経障害を視覚誘発反応の異常として検出する方法を確立し、その臨床的応用を試みることにあった。更に本研究の特徴は、視覚誘発電位を脱髄など器質的病変による視覚伝導機能の抑制に応用するのみならず、光に対する反射性ミオクローヌス例など視覚伝導機能の過興奮の検出にも検査対象を拡大した点にある。また、異常を検出するためには正常な反応の電位分布に関する正確な知識が必要であり、パターンリバーサル半側視野刺激による誘発電位の振幅の正常値を詳しく検討した。研究成果は以下の5項目に要約される。(1)パターン反転30分間連続刺激法による視覚誘発電位の測定を潜在的視神経障害の検出に応用する方法がほぼ確立された。刺激開始時のP【100!~】潜時が118ms末満であるが引き続き記録される誘発反応のうち少なくとも一つがP【100!~】潜時の延長または反応の消失を伴う場合をtype1異常、刺激開始時からP【100!~】潜時が118ms以上、又は反応が消失している場合をtype2異常とした。Type1異常に相当する分だけ従来の方法より異常検出率が高まる。(2)閃光刺激による反射性ミオクローヌスの出現が大脳皮質の興奮と相まって生じること、同例で視覚連合野の興奮性が高まっていることが示された。(3)正常成人におけるパターン反転誘発電位の振幅を右半側視野刺激と左半側視野刺激で比較した。左半球の17野におけるtransient型誘発電位の大きさが右半球の17野のそれよりも大きいことが示された。(4)気温変化による症状増悪を示す多発性硬化症例で入浴負荷の誘発電位への影響を調べた。(5)cerebral mantleの著明な菲薄化を伴う例で視覚誘発電位を測定した。
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