研究課題/領域番号 |
60570370
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
島津 邦男 埼玉医大, 医学部, 助教授 (60051596)
|
研究分担者 |
丸木 雄一 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (70173953)
大久保 毅 埼玉県衛生部医療整備課小鹿野中央病院, 内科医長
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 中枢性コリン作働性神経 / マイネルト核 / 視床下部 / 脳循環代謝 / 脳血管反応性 / 脳循環自動調節 / 脳循環化学調節 |
研究概要 |
〔目的〕 脳循環の調節機序に自律神経系が密に関与することを示唆した成績が報告されている。しかし、従来の報告は交感神経系に関するものが主体であった。そこで本研究においては、中枢性コリン作働性神経の関与の有無程度に関する基礎研究を実施した。 〔対象および方法〕 実験にはサルを用い、α-クロラロース・ウレタン麻酔下に呼吸を管理し生理的状態に保った。脳血流は零安定化電磁流量計にて内頚動脈および椎骨動脈血流を測定した。micromanipulatorにより双極刺激電極をマイネルト核ないし前視床下部(area preoptica lateralis)に挿入し刺激・破壊に用いた。 以上の実験デザインのもとに、コリン作動性神経の刺激・破壊が脳循環代謝および脳血管反応性に与える影響を検討した。 〔結果〕 1.Nucleus basalis of Meynert:一側刺激により脳酸素消費量の増加を認めたが脳血流・cerebral hemodynamicには影響せず脳循環自動調節能にも変化がみられなかった。両側破壊によっては脳循環代謝および脳循環自動調節には有意な変化が示されなかった。しかし、過換気時の脳循環化学調節能が低下した。 2.Antertor Hypothalamus:刺激・破壊 のいずれの負荷に対しても、脳循環代謝あるいは脳血管反応性は有意な影響を受けなかった。 〔結論〕 以上の成績は、中枢性コリン作働性神経系は脳代謝および脳血管反応性に関与することを示唆しているが、片側性と両側性の負荷に対し異なる態度に対しては今後の研究を要する。
|