研究課題/領域番号 |
60570377
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 国立精神・神経センター (1986) 国立武蔵療養所 (1985) |
研究代表者 |
菊池 愛子 国立精神, その他, 研究員 (70159010)
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研究分担者 |
加茂 功 国立精神神経センター, 神経研究所・微細構造研究部, 室長 (70108489)
埜中 征哉 国立精神神経センター, 神経研究所・微細構造研究部, 部長 (80040210)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 無血清培地 / 筋培養 / Thy-1抗原 / CK / LDH / 細胞表面抗原 |
研究概要 |
1.ヒト筋細胞のin vitroでの生育と分化の促進 私達が調製した無血清培地は、ヒト筋細胞のin vitro.即ち培養系での筋管形成を促進し、筋の自発収縮を起こすまでに成熟させることができた。通常の血清添加培地では筋管形成率が非常に劣る細胞(たとえばcytochyomec oxidase欠損症のような疾病筋、また腫瘍組織中の未分化な筋芽細胞)に筋管形成をなさしめ、in vitroでの検査、研究の材料を作ることができた。 2.筋培養細胞並びに筋組織切片の、免疫学的,組織学的,生化学的微量定量法の確立 筋細胞間の認識や融合に最も係り深いと思われる細胞表面の構成要素については余り研究が進んでいない。Thy-1抗原はその数少ない筋細胞表面の抗原として知られる。培養筋細胞のThy-1抗原を、免疫組織化学的に微量定量する方法を今回初めて確立した。筋細胞は96穴マイクロプレートにて培養した。筋管形成の過程におけるThy-1抗原の変動を測定した。一方に筋分化の指標としてCK活性をLDHをパラメーターとして測定した。いずれも培養間のバラつきは極めて小さく、再現性に富む方法を確立できた。 (1)筋の細胞自身が遺伝的に有する筋管形成能の優劣を、Thy-1抗原の定量によって培養一日で判定できる可能性が示唆された。 (2)筋分化によるThy-1抗原の表現の消長を、定量的に追跡した結果、筋細胞の接着によってThy-1抗原は消失し、筋細胞の内部にあっては、Thy-1抗原は変らないかあるいは増える傾向にあることが示唆された。 (3)本法は培養細胞のみならず、生検組織にも応用できることを確かめた。 (4)酸素活性と抗原性をほとんど同一の実験方法で測定できることも確かめた。従って、疾病の進行に伴う異種酵素間の活性変動や、同一酵素の経時的変動を定量化できることが分った。
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