研究課題/領域番号 |
60570414
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
香取 暸 近大, 医学部, 教授 (40088521)
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研究分担者 |
森井 茂夫 近畿大学, 医学部, 助手 (10182213)
酒本 勇 近畿大学, 医学部, 助手 (80178623)
小田 明夫 近畿大学, 医学部, 講師 (20169303)
大里 修一郎 近畿大学, 医学部, 講師 (70152105)
金政 健 近畿大学, 医学部, 講師 (00122036)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 心筋収縮 / 心筋の非協調運動 / 心筋梗塞 / 冠動脈 / 心筋虚血 / 心カテーテル |
研究概要 |
心筋の部位による収縮、弛緩の不均一性を明らかにするため、次の研究を行った。A.実験的研究:1.心室性期外収縮の非協同性心筋収縮に関する研究:心室性期外収縮の非協調性運動の特徴は、期外収縮発生部の心筋が早期に短縮し、左室圧発生に伴い速やかに伸展することが基本的なメカニズムであり、刺激発生部位、連結時間の大小によって多彩に変化し、その要因としては、壁厚の大小による心内膜への興奮伝播時間の差、局所心筋の発生張力の差、左室圧発生と心筋収縮にたいする後負荷の差などが重要であると考えられた。 2.冠動脈閉塞再開通後の左心室筋動態:冠閉塞後の再開通で心筋壁厚が二峰性に増大し直後の壁厚増大は再開通による心筋反応性充血によるもので、その後の壁厚増大は心筋浮腫によるものと推察された。心筋内出血は再開通直後著明で、1週間後には吸収された。このような変化にもかかわらず再灌流は収縮期壁厚増加率を回復させ、心機能を回復しうると結論された。3.冠動脈閉塞後再灌流時の心筋収縮機能とそれに対するdiltiazemの影響:5,15分の冠動脈閉塞再灌流でdiltiazemは心筋収縮の低下を予防し、diltiazemの虚血心筋保護作用の結果として【Ca^(2+)】influx抑制による虚血後のATP低下の軽減が最も考えられた。B.臨床的研究:左室geometryならびに左室コンプライアンスへのニトログリセリンの効果:非梗塞部心筋へのニトログリセリン作用は、静脈プーリングを介する心室壁張力の減少により心筋拡張能を改善する間接効果とともに、ニトログリセリンの心筋に対する直接作用も存在すると考えられた。なお、臨床疾患との関係ならびに治療との関連など残された課題は多く、今後この手法を用いてこの方面の開拓に鋭意努力する所存である。
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