研究課題/領域番号 |
60570434
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
五十嵐良雄 ヨシオ (五十嵐 良雄) 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90010181)
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研究分担者 |
鶴井 聡 浜松医科大学, 医学部, 医員
杉江 陽子 浜松医科大学, 医学部, 医員
西田 光宏 浜松医科大学, 医学部, 助手 (70164564)
杉江 秀夫 浜松医科大学, 医学部, 講師 (60119980)
TSURUI Satoshi Clinical fellow, Department of Pediatrics, Hamamatsu University School of Medici
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研究期間 (年度) |
1985 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1987年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1987年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 甲状腺ホルモン / クレチン症 / 筋組織化学 / 大脳成熟 / 蛋白合成能 / ミエリネーション / 甲状腺機能低下症 / 動物モデル / カルシウムポンプ / 筋小胞体 |
研究概要 |
今年度の研究課題は甲状腺機能低下ラットにおける脳ミエリネーションおよびT4治療における脳成熟の可逆性に関する検討であった. 甲状腺機能低下ラットは前年度と同様の方法で作成した. 脳ミエリネーションは2'3'cvclic nucleotide phosphohydrolase(CNPase)の測定で検討した. 生後7, 14, 21, 28日で検討したがCNPase活性は生後14日より有意に低下し脳ミエリネーションの障害を示唆していた. 脳内のDNA含量は甲状腺機能低下ラットでも総量が有意に低下しており細胞分裂いいかえれば細胞増殖の障害も併せて認められた. また蛋白/DNA比は甲状腺機能低下ラットで低下しており細胞の成長障害も認められた. 甲状腺機能低下ラットは有意な体重低下も伴うためこれらの生化学的変化が低栄養に起因するのではないかという指摘をときおり受けていたが今回我々は低栄養ラットを作成し甲状腺機能低下ラットと比較する意味で主に脳の蛋白合成の立場から検討した. leucineをもちいてその取り込みをみると甲状腺機能低下, 低栄養ともに有意な低下を認めたがpoly-Uをもちいたphenylalanineの取り込みでは甲状腺機能低下ラットでは低下し, 低栄養ラットでは正常であった. このことからも甲状腺機能低下を低栄養における生化学的変化はその起序が異質であり前者では蛋白合成における翻訳における障害があることが推定された. なおT4による治療ではあきらかにCNPaseの回復, 蛋白合成能の回復がみられこれらの変化が低甲状腺機ホルモン状態に起因することが証明された.
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