研究課題/領域番号 |
60570486
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
日下部 きよ (1986) 東京女医大, 医学部, 助教授 (80075473)
日下部 きよ子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授
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研究分担者 |
川崎 幸子 東京女子医科大学, 放射線科, 助手 (70138858)
広江 道昭 東京女子医科大学, 放射線科, 講師 (80101872)
重田 帝子 東京女子医科大学, 放射線科, 教授
SHIGETA Akiko Tokyo Women's Medical College
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | モノクローナル抗体 / 抗腫瘍抗体 / メラノーマ / 放射免疫画像診断 / 放射免疫治療 |
研究概要 |
I-131標識モノクローナル抗体による悪性黒色腫の画像診断(Radio-immunodetection)および治療(Radioimmunotherapy)の有用性と問題点を中心に、メラノーマ移植マウスを用いてin vivoの実験を行った。 モノクローナル抗メラノーマ抗体(M2590)をI-131で標識し、画像診断には20μci前後を投与し、そして治療には30〜150μciを投与した。 I-131標識M2590は、血中消失率は比較的速く、静注後3日で血中放射能は無視できる程度となった。メラノーマへのI-131 M2590の集積程度は血液の2〜10倍となり個体差が大きかった。オートラジオグラムで腫瘍内分布を観察すると、I-131 M2590の分布は不均一で、これが発育速度の速いメラノーマでは、個体差が大きくなる一因と考えられた。治療量のI-131 M2590を投与したメラノーマ移植マウスの生存日数は35.5日(n=30)とI-131抗体非投与群(n=21)の25.5日に比し延長する傾向がみられたが、治療には至らなかった。M2590のメラノーマの有効半減期は1.3日と短かく、腫瘍の集積量はMIRD法による累積放射能の測定で2000rad以上は得難かった。 そこで我々は二種のモノクローナル抗体(M2590およびM562)を同時に投与し、これらの腫瘍内分布に差が無いか検討した。方法は二種の放射性ヨード(I-131およびI-125)を各々M2590およびM562に標識して同時投与し、物理的半減期の差を利用してM2590とM562の腫瘍内分布をオートラジオグラムで得た。 その結果、M2590とM562は異った腫瘍内分布を呈し、これらを同時に投与すると画像診断における検出感度および治療における効果を高め得ると推定された。 今後、組織化学的にM2590とM562の認識する抗原の差を同定していく予定である。
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