研究課題/領域番号 |
60570582
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋山 暢夫 東大, 医科学研究所, 教授 (80012748)
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研究分担者 |
三田 勲司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30190672)
出川 寿一 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10172115)
竹田 泰 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30163421)
冨川 伸二 東京大学, 医科学研究所, 助手 (40164016)
山内 潤 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30012769)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 腎移植 / CLASS【II】抗原 / ADCC;K CELL ACTIVITY / ABC法;単クロン抗体 / 細胞性免疫 / Monoclonal antibody |
研究概要 |
われわれは細胞性免疫の標的抗原ではないと考えられていたヒトCLASS【II】抗原もKILLER T CELLの標的抗原であることをこれまでに明らかにしてきた。今回はT芽球であるPHA芽球の他に、EBウイルスを用いて樹立したLYMPHOBLASTOID CELL LINE(LCL)からえたB芽球を標的細胞としてANTIBODY-DEPENDENT CELL-NEDIATED CYTOTOXICITY(ADCC)を検討した。その結果CLASS【II】抗原に対する抗血清もADCC活性をもつことが明らかとなり、PHA芽球 LCL芽球を用いて腎移植臨床例におけるレシピエント血清のドナーに対するADCC活性を検討した。レシピエント血清の同一希釈ではPHA芽球に比較してLCL芽球の%LYSISが遙かに高い。このことからレシピエント血清のもつドナーに対するADCC活性のモニタリングには、ドナー由来のLCL芽球を用いる方が重要性が高いことが明らかになった。移植前にCOMOLEMENT-DEPENDENT CYTOTOXICITYでドナーに対する反応が陰性なレシピエントでも、ドナーLCL芽球に対してレシピエント血清がADCC活性を示めす場合は、移植後に急性拒絶反応をおこす可能性が高い。腎移植患者のK CELL機能の検討では、アザチオプリンによる免疫抑制ではK CELL機能、NK CELL機能がともに中等度に抑制され、シクロスポリンではNK CELL機能は抑制されずK CELL機能のみが高度に抑制されて免疫抑制剤による差が大きい。移植腎への帰潤細胞は抗体産生を行なうとみられる成熟したBリンパ球がTリンパ球に次いで多く、拒絶腎から回收した帰潤細胞がK CELL機能をもつことから、移植腎局処でのADCCメカニズムの存在は確実に想定される。単クロン抗体を用いたABC法では、尿細管上皮に異所性にCLASS 【II】抗原が表現されており、CLASS 【II】抗原を標的とする細胞性免疫の移植腎局所における重要性を明らかにした。
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