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脳実質内の免疫応答細胞の同定とその由来

研究課題

研究課題/領域番号 60570671
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関大阪大学

研究代表者

清水 恵司  阪大, 医学部, 助手 (50162699)

研究分担者 遠山 正弥  大阪大学, 医学部, 教授 (40028593)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードHLA-DR抗原 / グリオーマ / Ia抗原 / アストログリア / マイクログリア / キメラマウス(chimeraマウス)
研究概要

HLA-DR抗原がヒトの脳内に存在することや、マウスIa抗原が脳内に存在し、インターロイキン-1やインターロイキン-3様物質が、脳実質内より産出されるという報告がなされる様になった。この様な事実より、従来immunological privilege siteと考えられてきた脳実質内にも免疫応答が起りうると考えられた。当教室で樹立したヒトグリオーマ培養細胞を用いた実験でも、HLA-DR抗原を有するグリオーマ細胞が17細胞株中5例に認められた。しかし、リンパ組織が無いことや血液脳関門が存在することなどより、他臓器と異なり、このHLA-DR抗原が如何なる細胞(グリア細胞)に存在するかを調べることは非常に重要である。従来の解剖学の考えでは、骨髄細胞より派生したマクロファージが、脳血液関門を通過してマイクログリアになり、ヒトではHLA-DR抗原(マウスではIa抗原)を有している可能性が一番高い。そこでB6C3【F_1】雌マウスの骨髄細胞を、950Rad全身照射したC57BL/6リタイヤマウスに移植し、(【F_1】into parent)chimeraマウスを作製し、約6ケ月間生存しえたマウスを実験に用いた。フローサイトメトリーにて、【H-2!k/b】形質を持った脾細胞の割合を調べ、chimeraマウス作製の確認をした上で、マウスモノクロナール抗【Ia^k】抗体を用いた間接蛍光抗体法で、脳実質内の【H-2!k/b】形質保有細胞の存在を検索した。chimeraマウスを作製してから6カ月間生存しているマウスは、最初の総数(97匹)の約1/3(30匹)にすぎなかった。このマウスの総数30匹分の脳について、【Ia!k/b】抗原の存在を調べたが全く同定できなかった。またマウスインターフェロン・ガンマを脳室内に注入した5匹のマウス脳についても調べたが、結果は同じくIa抗原を同定できなかった。この事実は、Ia抗原が骨髄由来のマイクログリアに存在すると言うよりも、他の研究者の報告にもあるように、アストログリアに主として存在する可能性が高いことを示唆した。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 清水惠司: 大阪大学医学雑誌. 34. 97-103 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水惠司: フローサイトメトリー. 1. 67-69 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水惠司: フローサイトメトリー. 2. 31-34 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水惠司: 日本医師会雑誌. (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Keiji Shimizu: "Expression of HLA-DR antigens and antigen presenting activity of human glioma cell lines." OSAKA DAIGAKU IGAKU ZASSI. 34. 97-103 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Keiji Shimizu: "Bone marrow chimera mice" Flowcytometry. 1. 67-69 (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Keiji Shimizu: "HLA-DR antigens and common acute lymphoblastic leukemia antigens (CALLA) upon human glioma cells" Flowcytometry. 2. 31-34 (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Keiji Shimizu: "Various conditions for synaptic formation of the transplanted neural cells" The Journal of the Japan Medical Association. 95. (in press) (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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