研究課題/領域番号 |
60570733
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
石部 裕一 近大, 医学部, 講師 (40122014)
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研究分担者 |
楳田 高士 近畿大学, 医学部, 助手 (10168750)
中村 正人 近畿大学, 医学部, 病院講師 (40180393)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 低酸素血症 / 肺高血圧症 / 低酸素性肺血管収縮 / ハロセン / ニフェジピン / プロスタグランディン【I_2】 / アルミトリン |
研究概要 |
肺胞が低酸素に暴露されたときに生ずる低酸素性肺血管れん縮(以下HPV)は、その発現機序が不明であるが、血液の酸素化を維持するための生体の防禦反応と考えられ、麻酔中の低酸素血症の原因のひとつとしてこのHPVの麻酔薬による抑制作用が示唆されている。一方HPVは、急性及び慢性の呼吸不全における肺高血圧症や肺性心の発生に関与するとも考えられている。そこで本研究では、1)吸入麻酔薬のハロセンのHPVに及ぼす影響、2)麻酔中の酸素化能の低下に麻酔薬によるHPVの抑制が関与しているか、3)HPVに対する各種血管作動薬の影響、4)呼吸管理中の肺高血圧症に対していかなる血管作動薬が有効に作用するかを検索することを目的とした。 イヌの左下葉分離換気モデルを作成し、肺動脈幹と左下葉肺動脈の血流量を電磁血流計で測定した。低酸素負荷は左下葉肺の換気を純酸素から窒素ガスに代えることによって行った。まずモデルの安定性と恒常性を検定したあと、ハロセン吸入下でのHPVの抑制を調べた。。臨床使用濃度での抑制は明かではなかったが、より高濃度のハロセンを左下葉肺に局所投与したところHPVの用量依存性がみられ、全身麻酔中の低酸素血症の原因としての吸入麻酔薬によるHPVの抑制効果が示唆された。また、HPVに対するカルシウム拮抗薬のニフェジピンとニカルジピンのHPVに対する作用を調べたところこれらの薬剤には顕著な用量依存性のHPVの抑制効果が認められた。この結果、低酸素血症患者へのこれらの薬剤投与は肺高血圧には有効であるが、低酸素血症の増悪の危険性もあることが明かとなった。この他、プロスタグランディン【I_2】がHPVを抑制する効果を有し、この抑制が、用量依存性であること、近年、低酸素血症患者での酸素化を改善するといわれるアルミトリンが、HPVを増強することによって動脈血酸素分圧を上昇させることが明かとなった。
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