研究課題/領域番号 |
60570745
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
福井 準之助 (1986) 信大, 医学部, 助教授 (50115367)
米山 威久 (1985) 信州大学, 医学部, 助手
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研究分担者 |
井川 靖彦 信州大学, 医学部付属病院, 助手 (40159588)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 電気刺激 / 人工排尿 / 仙髄根刺激電極 |
研究概要 |
1)前年度の研究結果から、犬の第1仙髄根に確実に固定でき、かつ神経の圧迫壊死を起こさない留置電極を試作した。 2)マイクロコンピュータにより、あらかじめ設定した条件の電気刺激が可能な装置を開発した。 3)急性脊損犬9頭と慢性脊損犬2頭の第1および第2仙髄神経根に試作電極を留置し、1週毎に電気刺激を行い、その効果を膀胱内圧、残尿率および尿流量から評価したところ、留置直後はすべての犬で有効な人工排尿を誘発できた。手術侵襲や手術創の感染に基く死亡が多いため、電極留置後1週間以上観察しえたのは5頭のみであったが、留置1週後では急性脊損犬2頭、慢性脊損犬1頭に有効な人工排尿を誘発できた。このうち1頭は8週後まで、他の1頭は4週後まで人工排尿を誘発できた。一方、有効な人工排尿が誘発できなくなった犬を訓検したところ、電極周囲に膿瘍形成が認められ、これに基く接触不良が電気刺激に対する反応不良の原因と思われた。 以上の結果から、脊損犬の第1および第2仙髄根に電極を装着して、前年度の研究で設定した条件で電気刺激を与えると有効な人工排尿が誘発できることが明らかになった。一方、電極を長期留置した場合は感染に基く膿瘍形成が電極の接触不良を起こし、電気刺激に反応しなくなることがあることも判明した。今後は留置電極の感染防止対策を検討する必要がある。
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