研究課題/領域番号 |
60570767
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
広井 正彦 山形大, 医学部, 教授 (60018364)
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研究分担者 |
楊 美貴 山形大学, 医学部, 教務職員 (30166863)
斉藤 憲康 山形大学, 医学部, 講師 (10113945)
川越 慎之助 山形大学, 医学部, 講師 (10018880)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | Estradiol-Binding Protein / Testosterone Binding Globulin / Estradiol / 性周期 |
研究概要 |
【^3H】【E_2】と【^3H】-DHTに対するSpecific bindingの変化をammoniumsulfate precipitationの差で検討すると、両側に差が認められることから、異った物質であることが示唆された。 基礎体温をもとに正常月経周期における血中【E_2】-Binding Protein(【E_2】-BP)と【E_2】との変化をみると、両者とも排卵前に最大に達し、排卵後は低下する傾向を示した。これに反し、Testosterone binding globulin(TeBG)は【E_2】BPにみられるような周期的変動はみられず、血中【E_2】-BPがより繊細に血中【E_2】の作用を支持しているようにみられた。 卵胞液中の【E_2】-BPは排卵直前の血中【E_2】が最も高い時点の卵胞液を用いて行ったが、検体量が少なく、ammonium sulfateによる沈渣を6倍に希釈してはじめて測定が可能になった。このせいか【^3H】【E_2】に対するspecific bindingは低値をとった。これをScatchard分析した結果ではKd=0.45nMの単一のbinding componentとして認められた。この検体を2nM,50nM3H【E_2】にprelabel後に等電点電気泳動を施行すると、2nM【^3H】【E_2】prelabelではelution pH4.6にbinding activityを認め、50nM【^3H】【E_2】prelabelではpH4.5と6.8に認めた。等電点電気泳動では卵胞液中の【E_2】BPはlow affinity bindingとhigh affinity bindingの2つの成分として認められた。 以上のことから、【E_2】BPはTeBGと性格の異った全く新らしい【E_2】-BPが存在し、【E_2】の生物学的作用をもたらすよりSensitiveな【E_2】BPが存在することを意味している。また、このことは血中TeBGの意義ずけの上で【E_2】のSpecifically bound fractionとして【E_2】-BPの存在を考え、TeBGは直接生物学的作用に関与しない型として存在する可能性を示すもので、性周期調節機構を知る上で意義深いものである。
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