研究概要 |
【I】〕昭和60年度:昭和60年度の研究計画「重症妊娠中毒症における内分泌動態と陣痛発来」、特に「重症妊娠中毒症とプロラクチン(PRL)動態」の研究では、正常妊婦111例および重症妊娠中毒症妊婦21例のPRLを測定した。重症妊娠中毒症妊婦におけるPRL値は高値を示し、腎機能に関連していることが示唆された。本研究の要旨は、17th International Congress of Perinatal care and Gestosis〔Sendai,JAPAN,1985〕で講演発表した。 【II】〕昭和61年度:(1)昭和60年度の研究成果の要旨を論文"Prolactin in severe toxemia of pregnancy"としてEur.J.Obstet.Gynecol.Reprod.Biol.,23:25〜30,1986.に発表した。(次のページ,研究発表を参照下さい。)(2)昭和61年度の研究計画「DHA-S投与時の内分泌動態と陣痛発来」についてはDHA-S100mgを投与された妊娠未期妊婦9例およびDHA-Sを投与されない妊婦7例(コントロール群)を対象に、経時的に血中PRL,【E_2】-17βを測定し、DHA-SのPRL動態および陣痛発来に与える影響について比較検討した。 DHA-S投与群のDHA-S投与によるPRLの変化はコントロール群のPRLの日内変動内にあり、今回の研究方法では【E_2】-17βを介したPRLの増加は明らかに出来なかった。また、DHA-S投与による陣痛発来もみられなかった。(詳細は昭和61年度科学研究費補助金実績報告書に報告)。 本研究の要旨は第4回生殖生理とプロラクチン研究会で発表を予定し、その後論文として発表の予定である。
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