研究課題/領域番号 |
60570820
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
犬山 征夫 慶応大, 医学部, 講師 (70051480)
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研究分担者 |
細田 兵之助 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (50146677)
高岡 哲郎 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (40146676)
田中 寿一 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (50138088)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | neo-adjuvant chemotherapy / pre-radiation chemotherapy / adriamycin類+CDDP+PEP療法 / CDDP+PEP療法 |
研究概要 |
1.基礎的研究として57570633の援助により開発したcisplatin(CDDP)とpeplomycin(PEP)による併用療法と放射線療法の併用効果について動物実験を行い、化学療法と放射線療法のどちらを先行させた場合により優れた治療効果が得られるかについての基礎的検討を行った。腫瘍としてはEhrlich固形癌、動物としてはICR-SLCマウスを使用した。実験として(1)Ehrlich固形癌におけるCDDPとPEPの併用効果の検討、(2)Ehrlich固形癌において化学療法(CDDP+PEP)を先行させた場合の放射線療法との併用効果についての検討、(3)Ehrlich固形癌において放射線療法を先行させた場合の化学療法(CDDP+PEP)との併用効果についての検討、の3つを行った。その結果、下記の結論を得た。(1)CDDPとPEPの併用療法は相加効果を示し、doseによっては相乗効果を示した。これによりEhrlich固形癌に対してもCDDPとPEPによる化学療法が、先行化学療法として適切であることを確認した、(2)化学療法(CDDP+PEP)を先行させた形で放射線療法と併用すると、全群に相加効果あるいは相乗効果が認められた。(3)放射線療法を先行させた後に化学療法を併用した場合は、全群に相加効果さえも認められなかった。以上により、化学療法を先行させて放射線療法と併用する治療法(=pre-radiation chemotherapy)の有用性が示された。その他の研究として2.昨年報告したadriamycin類、CDDP,PEPによる併用療法についてさらに症例を重ねて検討し、25例に対し、CR4例、PR11例で奏効率60%の成績を得た。3.昭和57年から行っている上顎洞癌に対するneo-adjuvant chemotherapy(CDDP+PEP)を組み入れた集学的治療について54ヶ月の時点での遠隔成績が得られた、すなわち54ヵ月生存率は全体では47%であり、これをstage別にみると、stage【II】は100%、【III】も67%とよい成績を示したが、stage【IV】は15%にとどまった。
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