研究課題/領域番号 |
60570832
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上野 聰樹 京大, 医学部, 助手 (20109010)
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研究分担者 |
平田 昭 京都大学, 医学部, 助手 (10181158)
石郷岡 均 京都大学, 医学部, 助手 (80135590)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | M【u!‥】ller細胞 / 網脈絡膜変性萎縮 / 超高圧電顕 / 組織細胞化学 / 網膜境界部 / High Voltage Electron Microscope |
研究概要 |
われわれはK-非依存性NPPase及びG6Paseが正常網膜M【u!‥】ller細胞のERの電顕・光顕的マーカーとして利用でき得ることを組織細胞化学的に確立した。また、実験的にモルモット網膜にジアテルミー電気凝固、レーザー光凝固を加えて網膜脈絡膜変性。萎縮を惹起せしめ、本反応が病的状態においてもM【u!‥】ller細胞のマーカーとなり得るかを検索した。 その結果、本組織細胞化学法は病的状態においてもM【u!‥】ller細胞ERに限局した反応を示し、その他の細胞では検出されなかった。病巣におけるM【u!‥】ller細胞の変化は加えられた障害の程度によって、大きく三段階に別れることが判明したが、その変化は中心部のM【u!‥】ller細胞も萎縮するかどうかという点が重要である。加えてM【u!‥】ller細胞は肥大化も分裂も来すという点も明らかになった。さらに、三次元的な変化を観察するために、経時的に本反応を1μm以上の厚切切片で超高圧電子顕微鏡にて立体撮影することに成功した。 また、視神経-網膜あるいは網膜-毛様体移行境界部におけるM【u!‥】ller細胞の分布について観察を行い、まず視神経-網膜移行部では、M【u!‥】ller細胞と網膜色素上皮細胞が側面で接合していることを明らかにした。網膜-毛様体移行部の観察では、その中間に未分化細胞が介在するが、これは毛様体無色素上皮細胞と共にM【u!‥】ller細胞に非常に類似した酵素活性を示すことを明らかにした。 以上の如く、本方法を用いることによって、正常のみならず、病的環境下におけるM【u!‥】ller細胞の変化の詳細を捕ええることに成功した。われわれが一連の研究で明らかにした事実はこれまでには報告されなかった重要なものであり、網膜脈絡膜変性萎縮あるいは網膜周辺部における疾患を考える上で非常に大きな意味を持つものと結論する。
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