研究課題/領域番号 |
60570839
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上原 文行 鹿大, 医学部, 講師 (30168653)
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研究分担者 |
内匠 勝秀 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手
小出 浩志 鹿児島大学, 医学部, 助手 (40161856)
鮫島 宗文 鹿児島大学, 医学部, 助手 (80041333)
TAKUMI Katsuhide Faculty of Medicine
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 網膜変性症 / 複合糖質 / レクチン / 錐体外節 / 二次元電気泳動 / シアル酸 / 組識化学 / 遺伝的視細胞変性マウス |
研究概要 |
1.ニトロセルロース膜にピーナツレクチンを結合させて、それにウシの視細胞側網膜面を反応させるという平面アフィニティ分離法を開発し、錐体視細胞外節のみを選択的に分離することに成功した。 2.ラット網膜下腔にヒママメレクチンあるいはコンカナバリンAを注入すると、網膜全体にわたるびまん性の変性が、小麦胚芽レクチンを注入すると、視細胞層に限局した網膜変性が生じることが光顕的に同定された。一方、ピーナツレクチンおよびドリコスマメレクチンは網膜に形態的変化をひきおこさないことが光顕的,電顕的に同定された。さらに小麦胚芽レクチンによってひきおこされる網膜変性に、分子量85000のタンパクが関与しているらしいことが電気泳動的に同定されると共に、HRP標識レクチンを注入することによって、レクチンの最初の作用部位が視細胞外節であることが同定された。 3.ピーナツレクチンの錐体特異性が、網膜黄斑部,中心窩でも光顕的に証明された。一方、コロイド金標識レクチンを用いた包埋後染色法により、サル網膜のシアル酸分布様式が電顕的に同定された。 4.マイクロスラブゲルを用いた二次元電気泳動にひきつづきWestern blotting,各種HRP標識レクチンを反応させることによって、複合糖質を解析する方法を開発し、ウシ網膜視細胞間基質について解析した。 5.4の方法を用いて遺伝的視細胞変性マウス(C3H)に特異的に増加〜減少している複合糖質が同定され、シアル酸の異常の存在が推定された。 6.遺伝的視細胞変性マウス(C3H)網膜のシアリルトランスフェラーゼ活性を測定し、正常マウス網膜に比べ有意に低下していることが同定された。以上より、網膜変性症の成因に複合糖質異常が関係している可能性が示唆された。-今後ともこの方面からのアプローチが重要であると考え、とくにシアル酸異常に注目していきたい。
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