研究課題/領域番号 |
60571047
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
川田 純 徳島大, 薬学部, 教授 (10035537)
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研究分担者 |
西田 幹夫 徳島大学, 薬学部, 助教授 (10035561)
小林 茂 徳島大学, 薬学部, 教授 (70035533)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 膵B細胞単層培養 / ストレプトゾトシン / 3-O-メチルストレプトゾトシン / 実験糖尿病 / 細胞性免疫 / エチリデングルコーズ |
研究概要 |
1.ラット膵ラ氏島の単離・培養と培養細胞の性質:ラット新生仔3〜4日の膵を無菌的に摘出、トリプシンおよびコラゲナーゼにより消化、16・7mMグルコーズ、ウシ胎仔血清、抗生物質を含む199培地で培養を行った。その結果、位相差光顕的にも良好な細胞培養に10日間以上成功し、またメディウム中にグルコーズ刺激により分泌されるインスリンをEIAキットで測定し、約2000μU/mlの高濃度インスリンが分泌されていることを証明した。よってこの方法で、細胞生理活性を保持する十分量のB細胞の存在が確認され、B細胞培養は成功した。 2.3-O-メチルストレプトゾトシン(STZ)の合成法の検討:この新化合物の合成に際し、最終段階の3-O-メチル-N-メチル尿素グルコピラノシドのニトロソ化で、Na【NO_2】を酢酸溶液として用いなければならないことが、種々検討の結果判明した。この方法により、安定した3-O-メチルストレプトゾトシンの合成法が確立された。化合物はX線構造解析によっても確認された。 3.STZと3-O-メチルSTZのin vivoにおける作用比較:STZと3-O-メチルSTZのin vivoでの作用をラットを用いて比較した。体重変化・血糖・血中NEFA・血中TG・血中GOT・GPT・尿タンパク・尿Na・K,血中Na・K・血中インスリン・GTT・生体内半減期等多角的に検討し、新化合物はSTZに比して緩和なB細胞毒性を示す好ましい実験糖尿病試薬であることを確めた。 4.sub-dose STZの効果と免疫性糖尿病の検討:ラットでもマウスと同様、sub-doseのSTZの反復投与によって遅れて高血糖を発症するが、この発症の仕方は、少量STZによる軽度のB細胞障害の累積もしくは増巾によるもので、免疫的機序は関与していないのではないかということが、エチリデングルコーズを利用した実験系によって推定された。したがって、STZのsub-doseによる実験糖尿病の発症機序には動物の種差が大きく関与する。しかしその実体は不明である。
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