研究課題/領域番号 |
60580016
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
原尾 政輝 山形大, 工学部, 教授 (00006272)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 時空間様相論理 / 仕様記述言語 / 回路実現言語 / 回路自動合成 / 導出アルゴリズム / 定理証明 / 知識表現 / 回路レイアウト |
研究概要 |
本研究は、時空間様相論理に基づいた回路記述言語を設計し、論理の枠組のなかで回路の自動設計の実現を目的としたもので、次の具体的研究課題について研究を行なった。(1)時空間様相論理の研究、(2)論理に基づいた推論・検証機構の研究、(3)定理証明的手法による回路自動合成システムの開発、(4)回路レイアウトシステムの開発。(1)の時空間様相論理については、決定手続き、公理系の完全性や無矛盾性といった理論的性質および回路記述言語や知識表現言語としての諸性質が明らかになった。(2)については、定理証明手法の基本である導出アルゴリズムが、様相述語論理でも論理式の構文を様相ホーン節に制限すれば、適用可能な事等を示している。以上の結果をふまえて(3)の問題を研究した。まず様相ホーン節を構文とする回路の構造と動作を記述できる回路実現言語を設計した。ついで、回路仕様記述言語として簡潔で分り易くしかも理論的ベースのしっかりしている再帰方程式を採用し、回路自動合成問題を回路仕様記述からこの回路実現言語への変換という形で定式化している。再帰方程式から回路実現言語への自動変換には、多くのヒューリスティクな面や非決定的な要素があるため、変換規則やその知識としての表現法や処理の効率化等についても種々の工夫を行なっている。又この回路自動合成システムのプロトタイプを論理型言語Prologを用いて作成している。最終出力である回路レイアウトシステムについては、素子およびその接続情報を述語の形で与えたとき、自動的に配線を行ない表示する簡単なシステムを作成した。以上の結果から、高レベル記述から知識工学的手法を用いた回路自動設計が基本的には可能であるとの結論を得ることができた。この手法を発展させるためには処理の効率化と関連して知識の表現や高階論理の概念を用いたメタ推論機構等が重要な研究課題である。
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