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高分子電解質存在下でのセルロース繊維に対する直接染料の拡散

研究課題

研究課題/領域番号 60580057
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 家政学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

前川 昌子  奈良女大, 家政学部, 助手 (90144633)

研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード高分子電解質 / 直接染料 / セルロース膜・拡散 / Transport
研究概要

C.I.Direct Yellow 12,C.I.Direct Red 2およびC.I.Direct.Blue 15の3種の直接染料のセルロース膜中への拡散に対する高分子電解質の効果を、25℃と55℃で調べた。セルロース膜中への染料の拡散は(1)式で表わされる並列拡散式を用いて解析した。
(aq)/(at)+qp(ac)/(at)=Ds((a^2)q)/(a(z^2))+ΣpDp((a^2)C)/(a(z^2)) (1)
ここで、qはセルロースに吸着した染料濃度、Cはポア中の染料濃度、Σpはセルロース膜の多孔率、Ds,Dpはそれぞれ表面拡散係数,ポア拡散係数,tは時間,Zはポア断面と垂直方向の空間座標を示す。この式は、この系における従来の取り扱いと異なり、染料のポア中の拡散と共に吸着した染料の吸着状態での表面拡散の項から成立している点に特長がある。
実験から得られた平衡達成率一時間の関係およびセルロース膜中での濃度プロフィールは、高分子電解質添加系においても直接染料のセルロース膜中への拡散は、ポア拡散よりはむしろ表面拡散により支配されていることを示した。本研究では、高分子電解質としてアルギン酸ナトリウム,アルギン酸セシウム,ポリアクリル酸ナトリウムの3種を用い、アルギン酸塩の対イオンの種類およびポリアクリル酸ナトリウムの解離度の影響を調べた。その結果、アルギン酸セシウムはアルギン酸ナトリウムより一層染料の拡散速度を増大させることが明らかとなった。ポリアクリル酸ナトリウムも染料の拡散速度を増大させるが、アルギン酸塩に比べてその効果は小さかった。これは、対イオンの解離度が小さいためである。
高分子電解質存在下での染料の拡散係数は、無機電解質存在下での拡散係数と一致した。このことは、表面拡散が支配している場合、染色速度が高分子電解質の種類により影響を受けるが、拡散係数は一定になることを示している。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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