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有機素材の経時的変質に関する研究(油脂よごれの自動酸化による黄変)

研究課題

研究課題/領域番号 60580082
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 家政学
研究機関梅花短期大学

研究代表者

岡田 仲子  梅花短, その他, 助教授 (60071338)

研究分担者 山本 直成  梅花短期大学, 家政科, 教授(学長) (80099572)
研究期間 (年度) 1985 – 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード油脂よごれ / 黄変 / 自動酸化 / リノール酸 / 可視・紫外吸収スペクトル / ラジカル捕促剤 / 酸化重合 / ラジカル重合
研究概要

着用した衣服に付着する皮脂よごれは、生活環境の中で、酸素、光、温度水分などの影響により経時的に変質し、黄変が進み、しだいに洗浄されにくい状態になることが日常的に知られている。これは、皮脂に含まれる不飽和化合物が、酸化重合することによるものと言われている。60年度は、不飽和脂肪酸の酸化による黄変の機構、および繊維基質との関係について分光学的方法を用いて研究を行った。その結果、不飽和脂肪酸と繊維基質との化学的結合、化学的相互作用は認められなかった。また、不飽和脂肪酸の可視・紫外吸収スペクトルが経時的に変化し、可視部の吸光度が増大する(黄変の進行と考えられる)のは、酸素による酸化が主原因ではなく、不飽和脂肪酸の分子中の二重結合部分のラジカル重合によるものであることを推測した。
そこで本年度は、黄変の主原因がラジカル重合反応であるかどうかを確認し、さらに黄変にいたる反応生成物を分離定量することを目的として研究を行った。不飽和脂肪酸としてリノール酸を用い、バルク状のリノール酸にラジカル捕促剤としてガルビノキシルを0.001モル添加したものを、酸素の影響を除外して(窒素雰囲気中)、70℃で静置し、経時的に自記分光光度計UV-240を用いて可視・紫外吸収スペクトルを測定し、また、その過程で生成される反応物をイアトロスキャンTH-10で分離定量した。
その結果、1)リノール酸の可視・紫外吸収スペクトルの増大は、ラジカル重合反応が大きく関係しているといえる。2)このことから、黄変の主原因はラジカル重合反応によるものであることが確認された。3)リノール酸が経時的に変質し、数種の反応物が生成していくことが定量的に観察され、この結果は、可視・紫外吸収スペクトルの変化とよく対応していることが明らかとなった。以上の結果から、今後さらに、不飽和脂肪酸の黄変は、変質によるどの生成物が関係するのかを検討する。

報告書

(1件)
  • 1986 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 岡田仲子,藤井富美子,石川達雄,近藤精一: 油化学. 35. 534-537 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nakako OKADA, Tomiko FUJII, Tatsuo ISHIKAWA, and Seiichi KONDO: "A Spectroscopic Study of Yellowing Caused by Fatty Soil in a Cellulose-Unsaturated Fatty Acid System" Journal of the Japan Oil Chemists' Society (YUKAGAKU). 35. 534-537 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1986 研究成果報告書概要

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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