研究課題/領域番号 |
60580128
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三井 幸雄 東大, 薬学部, 助手 (40012637)
|
研究分担者 |
中村 和郎 東京大学, 薬学部, 助手 (00012675)
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | X線解析 / 結晶構造解析 / 酵素 / 基質 / 酵素反応 / 酵素の立体構造 / 誘導適合 |
研究概要 |
枯草菌のタン白分解酵素Subtilisinとその基質(実はタン白性インヒビター)SSI(Streptomyces Subtilisin Inhibitor)に関連して以下の作業を行い、また以下の知見を得た。 1)FreeのSSIの結晶構造解析の分解能を1.85【A!°】に上げ(従来は2.6【A!°】)、更に精密化を行った。2)SSI-Subtilisin複合体の結晶構造解析の分解能を2.0【A!°】に上げ(従来は2.6【A!°】)、更に精密化を行った。3)上記1),2)の結果を利用して、酵素Subtilisinと基質SSIの各々について、両者の複合体形成に伴う構造変化の本質を、本研究のために新たに考案した"Difference Distance Map"及び"RelatineDifference Distance Map"を用いて、詳細に解析して、以下のような結論に達した。 3A)酵素Subtilisinのglobalな構造は、基質SSIとの複合体形成によっても、ほとんど変化しない。ただし、基質と直接接している部分でのlocalなincdced-fit movementは見られる。3B)基質SSIは、酵素Subtilisinとの結合に伴って、globalな構造変化を起すが、その詳細を見るとa)10残基程度で見た時、顕著な構造変化はどこにもない。b)α-らせん自身には顕著な構造変化はないC)隣接したβ-鎖の位置関係に顕著な変化はない、d)【α_1】-らせんとそれに続く残基60〜70のループ部分が、【β_1】,【β_2】鎖及びその間にある残基20〜28のループから約2【A!°】遠ざかっている。3C)上記3B)に見られる構造変化の機構は、今までに知られている"hinge bending機構"とも"helix shear機構"とも異る独特のものである。
|