研究課題/領域番号 |
60580182
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
金森 仁志 京工繊大, 工芸学部, 教授 (70027770)
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研究分担者 |
松本 政雄 大阪府立工業高等専門学校, 助教授 (50149944)
中森 伸行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (20107353)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 医用画像 / 被曝線量 / 画質 / X線スペクトル |
研究概要 |
1.純Ge検出器でX線スペクトルを測定する場合、撮影条件では管電流が大きいので、パイルアップ現象が発生して正確な測定ができない。そこで、管電流を減らせても撮影時の管電流波形を保つように、高電圧ケーブルの被覆を剥ぎ、静電容量を小さくして、2mA以下の管電流で測定ができるようにした。こうして、管電圧70kVで、管電圧脈動率を変えて、被写体として、アクリル樹脂(人体軟部組織に対応)厚さ0-35cm、Al(骨に対応)厚さ0-30mm、について、X線のスペクトル分布を測定した。これは光子スペクトルである。 2.光子スペクトルを、エネルギースペクトルと、照射線量スペクトルに変換し、照射線量スペクトルの面積から、線量減弱曲線を作成した。これと、線量計で直接測定した線量減弱曲線を比較して、よく一致した。 3.エネルギースペクトルと、5種類の増感紙・フィルム系の感度スペクトルの積をとって写真感度スペクトルを作り、その面積から写真感度減弱曲線を作成した。 4.被写体として、アクリル25cmとAl30mmを選び、写真感度減弱曲線から、同じ写真濃度にするためのmAs値の比と管電圧脈動率との関係を求めた。その結果、脈動率が大きい程mAs値が大きいので、被写体の運動のぼけが大きくなり、画質が悪くなることがわかった。 5.写真感度弱曲線と線量減弱曲線から、同じ写真濃度にするための、被写体表面位置での照射線量(被曝線量に比例)の管電圧脈動率依存性を求めた。その結果、脈動率が大きい程、被曝線量が大きいことがわかった。 6.結論として、管電圧波形は定電圧に近いほど、画質と被曝線量の両方から、有利であることを、定量的に明らかにした。
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