研究概要 |
1.風連湖におけるアイスランパートの調査(昭和61年11月23日-30日) アイスランパートは、風連川河口とヤウシュベツ川河口にはさまれた湖岸と、春国岱の針葉樹林の中に発達しているのを確認した。これらのアイスランパートは、いずれも砂からなり、腐植土と植生に覆われていた。 2.塘路湖におけるアイスランパートの調査(昭和61年12月6日-11日) アイスランパートは、ワッカナイの先端付近と東に続く湾の湾側部,モヤサムの南西岸,ポンオンネウシ付近の湖岸などに発達していた。これらのアイスランパートは、比高が1m以下の小規模なものであった。 3.結氷後の湖面状況に関する野外調査(昭和62年2月8日-12日) この調査でアイスリッジ(御神渡り)の発達が確認できたのは、屈斜路湖と塘路湖のみであった。その他の湖については、湖氷が活発に移動していることを裏付ける証拠は得られなかった。また、これらの湖では乳氷(結氷した湖面上に雪が積り、それが湖氷の亀裂から上昇してくる湖水と混合して凍結したもの)の氷厚が、20〜30cmと厚くなっていることから、結氷後に熱膨脹と熱収縮による湖氷の移動が活発に行なわれる前に、大量の降雪に見舞われるものと考えられる。 4.屈斜路湖「湖の家」地区における湖氷移動の野外観測(昭和62年1月26日-27日) 昨年度の湖氷移動の野外観測を補足する目的で行なった。その結果、夜間に湖氷が収縮して沖方向に移動し、早朝から昼にかけて陸方向に移動する様子を、気温、氷温の記録とともに定量的に把握することができた。 昭和62年の2月中旬以降は、各湖についてのアイスランパートの分布図を完成することを中心に、研究成果報告書の作成を行なった。
|