研究分担者 |
島田 和昭 三重大学, 教育学部, 助教授 (60170940)
川瀬 新一 福井大学, 教育学部附属小学校, 教諭
青山 傭 福井大学, 教育学部附属中学校, 教諭
柴田 録治 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20023997)
KAWASE SINICHI Elementary School , FUKUI University ; Teacher
AOYAMA ISAO Junior High School, FUKUIUniversity ; Teacher
青山 庸 福井大学, 教育学部附属中学校, 教諭
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研究概要 |
この3年間の研究で得られた成果は次のようである. 1.歴史的研究:E.H.ムーアの実験室法の思想を受けた先行研究として, 大正末から昭和のはじめの日本で強調された実験実測, 1960年代の米国で強調された数学実験室, 1970年代の米国で強調された数学実験において考えられた実験の意味, 意義, 不十分であった点等を明らかにし, 歴史的な位置づけをすることができた. 2.実験を取り入れた教材の開発とそれらの教材の取り扱いにおける実験の意義についての研究 (1)開発した教材: この3年間に, 実験を取り入れたたくさんの教材開発を行なったが, その中でとくに研究発表まで行ったのは次のものである. (a)物理学的な概念にかかわりをもつ算数・数学を理解するための実験-平面図形の形の板の重心を求める問題の取り扱い- (b)数学的内容を豊かにし, 数学が具体的に応用される場面を知るための実験-中学2年生に対する「一次関数と竿秤の原理」の指導- (c)数学的な見方を深めるための実験-立方体をその対角線のまわりに回転してできる立体の取り扱い- (2)実験の意義: 科学的な方法や数学的考えを学ばせるためには, さらに次のような意義を持つ実験を取り入れた題材の開発が必要である. (a)問題を感じ取らせ, 問題を発見させるもの (b)解決方法を思いつくもの (c)さらに詳しい理論的研究への意欲を起こさせるもの (d)実験的に, 理論的に得られた事実を他の方法で確かめる.
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