研究分担者 |
堀口 光章 京都大学, 防災研究所, 助手 (60190253)
文字 信貴 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20111982)
塚本 修 岡山大学, 教養部, 助教授 (40027298)
横山 長之 工業技術院公害資源研究所, 部長
武田 喬男 名古屋大学, 水圏科学研究所, 教授 (60022604)
YOKOYAMA Nagaosa National Research Institute for Polution and Resources
|
配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
1987年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1985年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
|
研究概要 |
プラネタリー境界層における風の測定のためには鉄塔を建てたり気球を飛ばしたりしているが, これではいつでもどこでも測定を行うことはできない. そこで音を用いた遠隔測定装置ソーダが開発され本研究グループも1970年以来その改良に努めて来た. しかし, 大きな音響アンテナ3台を用いる必要があり, 移動も簡単に行うことができなかった. そこで1つのパラボラに3つのトランスデュウサーを取付ける方法などを試みてみたが充分な感度を得られなかった. そこで, 近年レーダに用いられるようになった開口合成方式のアンテナを音響的に利用したソーダを作ることを考えたのがこの研究である. 開口合成方式を用いることによって1つのアンテナでいろいろな向きへのビームを作ることができ, 全体の形を簡単にすることができる. 数値シミュレイションによるアンテナビームパターンの計算を行い, アンテナの構成について検討することから始め, 小さなホーンスピーカーを5×5ヶ並べる方式を用いることにした. また電子回路による位相合成方式についても何回かの試験実験の結果, ディジタル方式によることにした. また25ヶのスピーカーを切換えて鉛直と傾斜4方向のビームを作るためのスイッチング回路も何回かの試作の後に1つ1つのスピーカに変換トランスを付けた上で切換える方式を考え出した. また周波数分析の方法としては新しいSHCC法を開発し, 計算を簡単化した. このような試作に予想外に時間がかかったため試作機が充分働くようになったのは1988年になってからであり, 試験観測の後, 9月にアメリカ, ボルダーで行なわれたソーダの国際比較観測に参加し, 諸外国で作られたソーダおよび鉄塔観測との比較を行った. その結果に充分実用的に使用することが可能であることがわかり, 今回の試作は成功であったと考えられる.
|