研究課題/領域番号 |
60840010
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
引地 邦男 北海道大学, 理学部, 教授 (30000805)
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研究分担者 |
大内 宗城 日本電子(株), 分析機器本部, 研究員
江口 恵二 日本電子(株), 分析機器本部, 次長
伊倉 光彦 北海道大学, 理学部, 教務職員 (00142688)
鴇田 昌之 北海道大学, 理学部, 教務職員 (80163963)
EGUCHI Kenji JEOL Ltd.
OHUCHI Muneki JEOL Ltd.
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1986年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1985年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 核磁気共鳴 / 2量子コヒーレンス / 2次元NMR / INADEQVATE / DECSY / NMR / 多量子コヒーレンス / 2次元 |
研究概要 |
多量子コヒーレンスを利用した2次元NMRの測定法の開発と分子構造解析への応用を行った。1量子コヒーレンスは通常のNMRのF1Dシグナルそのものであるが、それぞれのスピンの1量子コヒーレンスを異なるスピン間に次々と移行させる多重リレーCOSY法(Multiple-Relay Correlation Spectroscopy)を開発し、最高4重にまでコヒーレンスを移行させることに成功した。JEOL-GXタイプのスペクトロメータで測定が行えるようパルスシーケンスをプログラムした。この方法をセロテトラオースの構造解析に応用し、全体のスペクトルの中から各糖残基のスペクトルを分離して、スペクトルを編集し直すことが可能であることを明らかにした。2量子コヒーレンスを利用した測定法ではDECSY法(Double Quantum Coherence Echo Correlated Spectroscopy)を開発した。この方法は2量子コヒーレンスが1量子コヒーレンスの2倍の周波数で振動することを考慮してエコーを測定することにより、2量子周波数軸の帯域を狭くできる利点がある。これを利用してポリビニルアルコールの立体規則性の帰属をおこなった。また、【^(13)C】-DECSYを利用してポリプロピレンオキサイドの【^(13)C】スペクトルの帰属、ポリブタジエンのトランス、シスの区別を行った。多量子コヒーレンスの利用としてフィルターの利用法がある。純位相のCOSYの対角ピークは分散型になるので、ピークの裾が広がり他の交差ピークを覆い隠してしまう。2量子フィルターを用いることにより両ピークとも吸収型にできる。これを利用して、アセチル化セロオリゴ糖、カルモデュリンの2次元NMRを測定した。更に3量子フィルターを用いたCOSYを開発し、2スピン系からのピークを除去することを試みた。これを利用してポリビニルアルコールの立体規則性によって異なるメチレンプロトンのうち等価なメチレンプロトンを区別した。
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