研究課題/領域番号 |
60850006
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 岡山理科大学 (1986) 大阪大学 (1985) |
研究代表者 |
橋本 初次郎 岡山理大, 理学部, 教授 (30027726)
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研究分担者 |
江藤 輝一 日本電子株式会社, 常務取締役
遠藤 久満 大阪大学, 工学部, 助手 (20027907)
志水 隆一 大阪大学, 工学部, 教授 (40029046)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1986年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1985年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 高分解電子顕微鏡 / 原子配列 / 低温試料台 / ヘリウムステージ / 超伝導材料 / 原子直視電子顕微鏡法 / 極低温試料ホルダー / 照射損傷 |
研究概要 |
本研究の目的は、加速電圧400KVの原子直視分析電子顕微鏡の低温観察装置を試作することである。このため大阪大学および日本電子社の400KV電子顕微鏡に容易に取り付けられ、その性能や構造を変化させないで動作するように特に工夫を行った。試料は、X-Y二軸方向に最高+10度傾斜できるようにした。またX線分析や二次電子走査像も得られるようサイドエントリーゴニオメータ方式を取ったが、この方式は、振動に極めて弱く、高分解能を得る構造にすることは難しい。これは不可能ではないが、当初の予算が半分に削られたため、構造の簡略化をはかり冷却温度30Kで分解能2.5nmの像が観察可能な装置を作った。また冷却温度20Kでは、振動が20nm位の大きさとなった。一方、原子を直視するためには、点分解能0.2-0.3nmを保証できるものでなければならない。高分解能がえられ温度が10K以下にすることができる超伝導レンズをもつ200KV電子顕微鏡の試料室を作った。試料とレンズは一体にして液体ヘリウムで冷やした。このため照射電子による熱上昇を無視すれば、液体ヘリウム温度4.2Kに冷却できるものになったが、これは温度を可変にすることは出来ず、ただ極低温にある試料の状態を研究できるものである。 上記、二種類の試料冷却装置を作り超伝導材料【Nb_3】Snの温度変化やトリウムピロメリテート内のトリウム原子の電子照射による変化などをVTRに記録した。現在これらの装置の性能を更に向上させるための改良を行いつつある。 尚、400KV原子直視分析電子顕微鏡は、近い将来、岡山理科大学に据え付け低温研究を低温研究グループとともに大規模に実施すべく大学及び文部省の協力を求めつつある。
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