配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1987年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1985年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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研究概要 |
自動化生産ラインの実働時間の向上, ひいては無人化のためには, 実用性のある工具損傷モニタリング技術の開発が必要不可欠である. 本研究では, カメラなどの工学分野においてその技術開発が行われている自動焦点合わせ(A.F.)技術を用いて, 光学的に工具表面状態を非接触で高精度に測定し, その測定画像をオンラインで画像処理することにより, 機械加工自動化生産ラインの主構成要素であるマシニングセンタ(MC), ターニングセンタ(TC)など多くの工具かついだ加工機械に使える, 汎用性のある, 工具損傷モニタリング技術を開発したもので, 研究成果は以下の如くである. 1.2台のITVカメラを用いて, 一方のITVカメラでいくつかの工具の中から損傷検知の対象となる工具を選択し, この選択した工具の切刃先端部分に他方のITVカメラの焦点を自動的に合わせる方法を開発した. 2.一般的にITVカメラを用いた画像処理技術による損傷検知装置の性能は, 精巧な画像処理技術やパターン認識技術よりも照明方法に大きく影響を受ける. 1.で焦点を合わせた工具の正常部分と損傷部分とのコントラストを明確につける工具への照明方法を考案した. 3.2.の照明方法で計算機に入力した工具画像から, 損傷の外周輪郭部のみを抽出する画像処理方法を開発した. 4.3.で抽出した損傷の程度を, 損傷工具と正常工具とを比較することで, 正確にかつ自動的に求める方法を開発した. なお, 本方法で検知できる損傷の最小の大きさは, 長さでは, 約0.048mm, 面積では約0.06mm2である. これだけのおおきさの損傷が検知できれば損傷検知としては十分であると考えられる. また, ITVカメラで損傷検知に必要な3枚の画像を入力する時間は約1/10秒, 総処理時間は一津の工具に対して約4分である.
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