研究課題/領域番号 |
60850057
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
深井 一郎 北海道大学, 工学部, 教授 (70001740)
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研究分担者 |
下妻 光夫 北海道大学, 工学部, 助手 (70041960)
大野 英男 北海道大学, 工学部, 助教授 (00152215)
長谷川 英機 北海道大学, 工学部, 教授 (60001781)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1986年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1985年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | 化合物半導体 / 超格子構造 / マイクロ波素子 / 進行波増幅 / MOVPE / MBE / プラズマCVD / MOCVD |
研究概要 |
本研究は化合物半導体薄膜超格子構造における高移動度電子を用いた固体進行波増幅素子を実現するための基礎的研究を行なうことを目的としている。本研究で得られた成果は以下の通りである。[1]固体進行波相互作用の理論解析 理想的非分散性遅波導波路を有する固体進行波相互作用系およびインタディジタル遅波導波路を有する固体進行波相互作用系の理論解析を行ない、はじめて有限厚動作層を取り扱い厚さの重要性を指適した。その結果以下の点が明らかとなった。(【i】)相互作用により高い増幅利得および負性コンダクタンスが得られる。(【ii】)最大利得を得るには動作層厚をデバイ長程度とする。最大の負性コンダクタンスを得るには実効的誘電緩和周波数が動作周波数と同程度の半導体を選ぶ。(【iii】)最適動作層を層状に装荷することにより電力変換効率を向上させることができ、大電力増幅が可能である。[2]固体進行波素子用高耐圧誘電体スペーサ層の形成プロセスの確立…固体進行波素子用誘電体スペーサ層は高耐圧性が要求され、かつ形成プロセスは半導体に損傷を与えてはならない。このプロセスとしてプラズマCVD法により室温でシリコン窒化膜を形成する方法を検討した。形成されたシリコン窒化膜は抵抗率6×【10^(15)】Ωcm、破壊電界1.2×【10^7】V/cm屈折率20であり低温のため半導体の損傷の度合が小さい。[3]固体進行波相互作用の観測とその計算機解析 n-GaAsMOVPE層n-AlGaAs1GaAsMBEヘテロ接合構造層、n-InPVPE層を用いてインタディジタル型固体進行波素子を製作し実験的検討を加えた結果次の結論を得た。(【i】)すべての素子においてマイクロ波で進行波相互作用が認められた。(【ii】)さらにInP素子について固体進行波相互作用を実効誘電率で記述した理論を用いて二端子アドミタンスの計算機シミュレーションを行なった。その結果、実験結果とシミュレーション結果が良く一致することが示された。
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