研究課題/領域番号 |
60850075
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松尾 正之 東北大, 工学部, 教授 (50005170)
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研究分担者 |
庄子 習一 東北大学, 工学部, 助手 (00171017)
江刺 正喜 東北大学, 工学部, 助教授 (20108468)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 圧力センサ / 医用センサ / 容量形圧力センサ / 集積化センサ / 微細加工 / 低ドリフト / Si直接接着 / 絶対圧センサ / 圧力 / センサ |
研究概要 |
本研究では、低ドリフトの体内埋込み形圧力センサの開発を目的として、容量形絶対圧センサの試作を行った。前年度は圧センサの感圧部となる密閉されたダイヤフラムの形成方法と容量検出回路のCMOSIC化について主に研究を行った。本年度は、それを基にして容量形圧センサを試作し、また、ついでセンサと検出回路を一体化した集積化圧センサを試作した。 1.容量形絶対圧センサの試作 真空に密閉された感圧ダイヤフラムを製作する方法としてはガラスとSiあるいはSiとSiの間に薄いガラス層をはさんだアノーディックボンディングが用いられて来た。しかし、前者では異種材料を張り合せるため、その熱膨張係数の違いがセンサの温度ドリフトの要因となり、後者ではガラス層中にアルカリ金属があるためその汚染により検出用ICを一体化しにくいなどの問題がある。そこで、本研究では新しい半導体技術であるSiの直接接着技術を用いてセンサをSiのみで構成することにした。この方法により絶対圧センサに必要な真空に密閉された感圧ダイヤフラムが容易に形成できるようになり、また、センサ形成後に同じ基板上にICが製作可能になった。この方法によって、約0.1fF/mmHgの感度を持つ容量形圧センサが試作できた。 2.集積化圧センサの試作 上述の方法で製作した容量形圧センサと同じ基板上に、前年度試作した容量検出用CMOS ICを一体化した集積化圧センサの試作を行った。試作した圧センサでは0〜300mmHgの圧力範囲で約8μV/V/mmHg(約0.09fF/mmHg)とほぼ設計通りの圧力感度が得られた。センサのドリフトは当初予想したより大きいが、センサの構造や製作プロセスの再設計により改善できるものと考えられ、この方法によって、低ドリフト,低消費電力の体内埋込み形絶対圧センサが実現できると思われる。
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