研究課題/領域番号 |
60850087
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀井 秀之 (1986-1988) 東京大学, 工学部, 助教授 (10181520)
長谷川 彰夫 (1985) 東京大学, 工, 助教授 (50024360)
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研究分担者 |
藤野 陽三 東京大学, 工学部, 助教授 (20111560)
長谷川 彰夫 東京大学, 工学部, 助教授 (50024360)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1987年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 設計法 / 幾何学的非線形性 / 有効座屈長 / 線形化有限変位解析 / 固有値解析 / 骨組構造物 / 座屈 / 耐荷力 / 設計基準 / 骨組構造 |
研究概要 |
現在の鋼骨組構造物に対する設計体系では、設計者に微小変位解析を委ね幾何学的非線形性の効果を設計基準で規定しているため、設計基準が複雑で分かりにくくなっている。その端的な例が有効座屈長に関する規定である。 本研究では、将来の方向として非線形構造解析に基づく設計体系を考えるとき、そこではどのような非線形構造解析がなされるべきか、設計基準において何を規定すれば良いのか等の事項について検討した。まず現行の安全性や経済性を保つことを前提に、用いるべき非線形構造解析法を検討し、その解析方法が線形化有限変位解析であることを示した。線形化有限変位解析による設計方法について検討し、その際問題となる分岐現象に対して、面内問題については初期不整を与えることにより解決できることを示した。 しかし、線形化有限変位解析による設計方法は、面外問題に対して問題が多いため、現行の設計基準のように基準面荷口曲線に基づく設計方法が現実的である。ただし、現行の設計方法も有効座屈長の算定方法など不明確な点も多い。そこで、有効座屈長の意味を考えた上で、その新たな算定方法を提案した。有効座屈長は各断面の幾何学的非線形性の程度を表わすパラメータであると考え、線形化有限変位解析より求まる付加曲げモーメントを用いて有効座屈長を算定することとした。この方法により算定された有効座屈長を用いた設計方法が一般骨組構造物に対して妥当な結果を与えることを示した。 最後に、線形化有限変位解析を面外問題に対して用いるとき問題となる面外に対する初期不整に関して検討し、簡単な構造物に対して解析を行った。線形化有限変位解析に基づく設計方法は初期不整を与える方向や二次部材の剛性などの影響を大きく受けることを示し、この設計方法を確立するために今後さらに必要となる研究の方向を明示した。
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