研究課題/領域番号 |
60850099
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉井 信行 東大, 工学部, 教授 (90010818)
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研究分担者 |
菅 和利 芝浦工業大学, 講師 (70052884)
渡辺 邦夫 埼玉大学, 工学部, 助教授 (00008880)
廣沢 佑哺 東京大学, 工学部, 助手 (40010813)
浅枝 隆 東京大学, 工学部, 助教授 (40134332)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 流出抑制 / 浸透トレンチ / 浸透基盤 / 都市流出 / 不飽和浸透 / 浸透フロント / 地層構造 / 流出制御 / 地盤構造 |
研究概要 |
本研究においては流出抑制施設を都市水文系の中でどのように位置ずけるか、また、地層構造に考案を加えることにより、流出を制御する可能性を探り、それに定量的な答えを見出し得る方法および指針を得ることができたと考えられる。 まず、浸透型流出抑制施設の周辺で問題となる不飽和浸透流の微視的機構の解明が行なわれた。圧力ポテンシャルと透水係数、あるいは水分量と透水係数との関係は従来は半経験的に得られた関係式を用いざるを得なかった。本研究においては流体力学的な定式化を行ったとき、これらの関係の本質を表す式はどのような形となるかを考究した。一様な毛細管および空隙半径が直線的に変化する単位部が繰り返されるような理想空隙において、透水係数は水分量の指数関数で表わされることが理論的に導かれ、経験式の信頼性および水分移動の実態が明らかとなった。 また、地盤改良による流出抑制効果については、抑制施設と管路・開水路系を含む総合的な解祈を行った。この系の解祈を行い得る手法を提案すると共に、管路・開水路内での貯留効果により、流出ピークの低減、流出到達時間の増大が生じていることが示された。また、河道より離れた位置に浸透させると地下水流出にはピークは殆んど現われないこと、台地部の水分を排除する基盤構成を行えば、降雨時においては表面流出、地下水流出の両成分のピークを低下させることが可能であることを示した。 浸透トレンチでの実測により、浸透能の基準値が得られたと共に浸透基盤における地下水流動の数値シュミレーションは観測結果を再現できることが示された。
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