研究課題/領域番号 |
60850160
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
横山 正明 阪大, 工学部, 助教授 (90029281)
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研究分担者 |
池田 利光 三田工業(株), 研究部開発2課, 課長
IKEDA Toshimitsu Manager R & D Section Mita Industrial Co. Ltd.
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | Cu・TCNQ錯体 / スイッチング現象 / メモリー有機感光体 / 静電多数枚複写 / 光メモリー / 電子写真メモリー / 有機感光体 / 静電複写 |
研究概要 |
本試験研究は、現在の情報化時代を支えている電子写真複写機の感光体に光メモリー機能を付与して、一度の像露光で感光体に露光像を記憶させ、その後は露光なしに帯電のみの静電方式による多数枚複写の開発に関するものである。筆者らは、Potemberらによって報告されたCuまたはAgのTCNQ(テトラシアノキノジメタン)錯体における電界誘起の電導度のスイッチング現象を有機感光体に組み込むことによって、目的とする光メモリー機能をもつ有機感光体が構築できることを示し、実際に一度の帯電・露光を行うことによって、感光体の露光部分にのみ持続性導電性像が形成され、その後は露光なしに静電記録方式による多数枚複写が可能となり、複写試験を試みた結果、50枚以上の複写が得られた。しかし実用化に向けては、金属基板上にTCNQ錯体を含むスイッチング層と有機感光体を積層することによって金属板から剥離し易いという問題点を有していた。研究後半においてはその解決のため、種々のスイッチング膜作成法の検討と剥離の防止の検討を行い、金属と密着性のよいポリビニルブチラール樹脂にTCNQ錯体を分散した系が良好な結果を与え、実用化の可能性を示した。しかしこのメモリー感光体は、光書き込み感度の観点から通常の電子写真感度と比較すると劣ること、また近年のデジタル化の進展を考えると電子写真方式に依らない光書き込み方式が望まれ、現在レーザー光による直接書き込みを検討している。また、種々の錯体膜形態を検討している過程で、熱Cu基板上へのTCNQの真空蒸着によって得られる錯体膜は、その上に樹脂層を積層することによって印加電界方向に依存する片方向スイッチングを示し、逆方向電圧印加で、抵抗スイッチング状態が消去される特異なスイッチング特性を示し、新しい記憶デバイスの可能性を示すことができた。
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