研究課題/領域番号 |
60850161
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
高柳 素夫 九州産大, 工学部, 教授 (40037643)
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研究分担者 |
添嶋 康廣 九州産業大学, 工学部, 助手 (10179377)
植田 茂行 九州産業大学, 工学部, 助手 (90069576)
米光 直志 九州産業大学, 工学部, 助教授 (00069501)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | アラミド / ミクロフィブリル / 液晶 / エラスチカ・ループ試験 / シアノアクリレート樹脂 / 複合材料 / 三次元強化 / N-置換ポリ(P-フェニレンテレフタルアミド) / 液晶紡糸 / ポリ(p-フェニレンテレフタルアミド) / ケブラー / エポキシ樹脂 / ポリイミド樹脂 |
研究概要 |
ケブラー繊維を構成するポリ(P-フェニレンテレフタルアミド)(PPTA)と共存して、純硫酸紡糸原液中で液晶を形成し、かつ液晶紡糸が可能であり、得られた複合繊維から有機溶媒ジメチルスルホキシド(DMSO)で抽出除去を行い、PPTAのミクロフィブリル繊維を調製した。第二成分としては、PPTAのNプロトンをエトキシカルボニルメチル置換したN-ECM-PPTA(【2!〜】)を見出した。【2!〜】の置換度は80mol%である。PPTA+【2!〜】の13wt%硫酸紡糸原液は、偏光顕微鏡で求めた濃度一温度相図で液晶域にある条件を選んだ。DMSOを用いた複合繊維の抽出は超音波照射により行い、走査型電顕(SEM)の観察により1μm以下に一様にミクロフィブリル化した繊維が得られることを確認した。目的とするケブラー繊維の座屈に弱い欠点の克服を検討するために、elastica loop testを行った。この方法はループの長軸Aと短軸Bの比、A/BをAに対してプロットし、純弾性体状態での1.34の比が座屈により不連続的に増加するA値を指標とするもので、65μm直径のフィラメントではA【-!〜】2mmで座屈したのに対し、ミクロフィブリル化PPTAではAは光学顕微鏡の分解能の中で座屈しなかった。他方、シアノアクリレート樹脂との複合材料では、マクロ繊維強化材料が降伏したのに対し、ミクロフィブリル複合材料は降伏前に脆性破壊を起こした。これは、要素フィブリルの不連続性によるもものと判断した。 PPTAの硫酸溶液から、ホモジナイザーの水中に分散して得られたミクロフィブリルとエポキシ樹脂より三次元強化複合材料を製造する方法を試みた。PPTAのN-カルボキシメチル化はエポキシとの反応により、強化に有効であり、均一なN-置換体を用いるよりも、PPTAとのハイブリッド三次元強化の方が有効であることを確めた。N-置換度は60mol%までの範囲で単調に曲げ強度が向上した。
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