研究課題/領域番号 |
60860007
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
蚕糸学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
福原 敏彦 農工大, 農学部, 助教授 (70011880)
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研究分担者 |
浜野 国勝 東京農工大学, 農学部, 助手 (60015089)
関島 安隆 埼玉衛生短期大学, 教授 (00104985)
渡部 仁 東京大学, 農学部, 助教授 (10011868)
岩下 嘉光 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20007884)
川瀬 茂実 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023382)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1986年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1985年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 家蚕 / ウイルス / 発生予察 / 核酸 |
研究概要 |
1.土壌から核多角体を回収するための精製法を開発した。その方法はピロリン酸ソーダーによる脱着処理,水性2層分離,分画遠心からなる。回収多角体は活性ウイルスを含んでいた。 2.伝染性軟化病ウイルスのRNAの5'末端にピコルナウイルス属特有の蛋白質が結合していることを明らかにした。濃核病ウイルスのDNAの塩基配列を遺伝子工学的手法により決定した。この塩基配列は脊椎動物のパルボウイルスのものと同じ特徴があり、宿主動物の系統発生的順序とウイルスの分岐の順序が一致した。 3.濃核病に感染した蚕の中腸のパラフィン切片を作成し、皮膜細胞中のウイルス抗原をパーオキシダーゼを標識とした酵素抗体法により検出した。抗原は主として円筒細胞の核中に見出された。同じ方法は核多角体病罹病蚕の組織診断に使用できることを明らかにした。 4.桑園で採集したクワノメイガ幼虫から伝染性軟化病と濃核病のウイルス抗原をゲル内2重拡散法および酵素抗体法により検出した。その検出率には地域と発生年度により差があった。 5.伝染性軟化病感染蚕の糞からエレクトロシネレーシス法と間接赤血球凝集法によりウイルス抗原を検出した。濃核病感染蚕の糞から硫酸アンモニウム沈澱法と密度勾配遠心法によりウイルスを精製した。 6.アワヨトウの近縁種P.unipunctaの顆粒体に含まれるリポ蛋白質(感染増進物質)はカイコ幼虫において核多角体病ウイルスの感染増進作用を示さなかったがアワヨトウ幼虫においては顕著な感染増進が認められた。そこでつぎに金コロイド標識免疫電顕法と間接蛍光抗体法により調べた結果このリポ蛋白質がウイルスエンベロープと中腸皮膜細胞に吸着しないことが原因と推定された。
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