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マイクロ波加熱による連続的酸糖化システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 60860017
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関京都大学

研究代表者

越島 哲夫  京都大学, 木材研, 教授 (00109068)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1985年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
キーワードマイクロ波加熱 / 酸糖化 / 木材多糖 / 二段酸糖化 / アルコール発酵
研究概要

本研究は木材を希酸の存在下でマイクロ波加熱し木材多糖を二次分解をおこさせることなく短時間内に糖化して低エネルギー消費のもとで低コストのグルコースを生産し、可及的にアルコールへ変換することを目的としている。得られた成果は次のとおりである。
(1)装置の設置:酸を使用するので、耐酸性のステンレスを用いた配管系の装置を設置した。本装置には、酸の中和システム、水不溶物の除去のための遠心分離機、並びにアルコール発酵のための発酵槽が含まれている。
(2)酸の種類の検討:酢酸、塩酸および硫酸を用いて種々の条件下でマイクロ波加熱したところ、セルロースの分解には希硫酸を用いるのが最適であることをみいだした。
(3)酸糖化を一段で行うか二段で行うかの決定:木材を酸糖化して可及的にアルコールへ導く場合、非発酵性のペントース類の混入を可能な限り低下させることが望ましい。そこでペントース類の除去法を検討した。酸の非存在下でマイクロ波照射により220°C以上の温度まで加熱後水洗すれば木材中のペントースは95%以上除去することができることがわかった。従って、酸糖化は、まず水の存在下でマイクロ波加熱し、その残渣を硫酸の存在下でマイクロ波加熱する二段酸糖化が最適であることが明らかになった。
(4)硫酸の濃度と加熱温度の決定:セルロースを酸糖化する場合、215°Cを越えると糖の二次分解を伴ない、フルフラールの生成が顕著になることをみいだした。また、フルフラールの生成量は硫酸の濃度が高くなっても増大することがわかったので、最適硫酸濃度、加熱温度として0.5%、215°Cと決定することができた。
(5)アルコール発酵特性の決定:グルコースのアルコール発酵は初発グルコース濃度への依存性が極めて高く、グルコースの濃度を10%近く高めることにより,発酵効率約70%でアルコールを生産することが可能となった。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 東 順一,他: 木材研究・資料. 20. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 東 順一,他: Wood Research. 71. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 東 順一,他: 木材研究・資料. 21. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 東 順一,他: J.Ferment.Technology. 63. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 東 順一,他: Wood Research. 72. (1986)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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