配分額 *注記 |
20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1985年度: 16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
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研究概要 |
植物工場は次代の農業生産にとって重要な役割りを担うものとして注目されている. しかし, 最適な栽培プロセスは栽培作物によって大幅に異なり, 今後は如何にして省エネルギーで高速に生長する栽培プロセスを見い出すかで重要なテーマになっている. 一般にその最適環境条件を求めるには, 試行錯誤に依らねばならず, 1個のグロースチエンバーで探索するには長時間を要し, 非能率的である. 本研究では, 栽培に必要な光, 温度, 湿度, CO_2ガス, 水耕養液を自在に変えられる4個の小さなチャンバーでより効果的な環境条件を試行錯誤で探索できるパイロットプラントを試作した. (論文(1)参照) 1.環境制御面 本研究により, 適切な植物環境制御を体系的に実現することができた. これらの成果は図書とし刊行し社会に還元している. (図書参照) 2.植物生体計測面 本研究のような小さなチェンバー内で光合成速度や蒸散速度を生体計測する装置は世界中を見廻しても無い. 試作により良好な成果をえた. (論文(2)参照) 3.栽培プロセスの探索 省エネルギーのパルス光源を用いた条件下で, 栽培に最適な環境条件の探索を行い, 植物工場で栽培されているサラダナにつき, 最適条件を有効に探索できた. (論文(3)参照) 4.栽培プロセスのシステム同定 実験で生体計測により求めた最適条件をシステム科学から推定するため, システム同定法を検討し, 時間領域におけるインパルス応答から効果的に求められることが判明した. (論文(4)参照) 5.今後の課題 この方法で組織培養等のバイオテクノロジカルプロセスに適用し, 種苗工場の発展に大きく貢献していくことが望ましい.
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