研究課題/領域番号 |
60870003
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
志賀 健 愛媛大, 医学部, 教授 (10028350)
|
研究分担者 |
岡嵜 正治 愛媛大学, 医学部, 助手 (20169098)
MAEDA Nobuji Ehime University, Associate Professor
|
研究期間 (年度) |
1985 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 血小板 / 凝集 / 粘着 / 反応速度論 / 画像処理 |
研究概要 |
昨年度は画像処理のためのハードウェアを購入し、予備実験を重ねつゝ、ソフトウェアを作成した。本年度は引続きソフトウェアの完成につとめ、また本装置に適合する実験条件を設定することに主眼をおいた。 試作装置は回転円錐-平板間を流動しつゝ凝集し、また平板上に粘着する血小板の反応を顕微鏡下の画像としてとらえ、画像解析技術を駆使して反応速度を解析するものである。特に、連続TV画像平均により粘着血小板塊の静画像を強調し、引続き次画面より平均画像を差引いて流動血小板の動画像を抽出する、という手法により静画像と動画像を分離して別々に解析できる点が最大の特徴である。コンピューターに取り込まれるデータは反応時間10分間に静画像・動画像それぞれの粒子数・総面積と計4組120セットであり、これより粒子の成長曲線をグラフとして表示できる。また、所要時間は増すが粒子の横径ヒストグラムを描くことも出来る。 本装置に適合した最適実験条件をきめたが、PRPをそのまゝ使用できる。またズリ速度、凝集剤濃度についても最適条件を設定した。引続いて、この条件下で経時計測した結果が反応速度論モデルとどのように対応するかについても検討した。反応速度パラメーターとしては流動血小板の凝集反応とその活性の減衰、および平板上への血小板粘着とその成長と合計4つの速度定数がある。現時点では血小板機能の表現として粘着反応に焦点を合わせ、3つのパラメーターを計算機シミュレーションで決定することが可能となっている。メタアクリル板表面への粘着反応とその成長については、すでに粘着した血小板への附加反応速度が新鮮面への粘着反応に比して圧倒的に速いことが判った。この事実は血小板の生体内止血作用を考えるとき、今迄は測定し得なかった重要な速度パラメーター推定への道を開いたことになる。以上本研究はほゞ目標点に達した。
|