研究課題/領域番号 |
60870035
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
大西 鐘寿 香川医大, 医学部, 教授 (40080014)
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研究分担者 |
山西 明夫 ミノルタ, カメラKK研究開発本部・光計測システム部・第3グループ(光の計測), 課長
森田 政夫 松下電器産業, KK照明技術開発センター先行調査室(光源開発評価), 室長
磯部 健一 香川医科大学, 医学部附属病院(母子センター), 講師 (00159815)
伊藤 進 香川医科大学, 医学部附属病院(小児科), 講師 (80145052)
山川 毅 香川医科大学, 医学部(小児科学), 助教授 (10080160)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 新生児黄疸 / 光療法 / 青色光 / 緑色光 / DNA障害作用 / (EZ)-サイクロビリルビン / パーオキシダーゼ法 / アンバウンドビリルビン値 / DNA断裂 / 反応速度論的解析 / 510nm |
研究概要 |
現在光療法において汎用されている青色光はDNAの障害作用を有することが以前より指摘されていたが、これは光療法に不可避・不可分の現象と考えられていた。しかし光療法の作用機構の解明により、それを回避し得る可能性が示唆されたので、この問題について基礎的及び臨床的に研究を行ない以下の知見を得た。 1.新生児黄疸の光療法におけるビリルビン代謝は、立体兼構造異性化、即ち(EZ)-ビリルビンを経由して生成される(EZ)-サイクロビリルビンの胆汁中へ排泄が主要な経路であることをヒト新生児における血液,胆汁及び尿に関する系統的な研究により確立した。 2.緑色光,青白色光等,試作ないし市販されている各種光療法用の光源の分光エネルギー分布を測定すると共にその臨床的効果を予測する為にインビトロにおいてビリルビンの光異性化反応を比較検討した。 3.新生児黄疸の光療法に適した光源である緑色光を試作し、それを成熟児及び未熟児の高ビリルビン血症に適応し、極めて有効であることを証明した。 4.反射光分析用瞬間マルチ測光検出器を用いて皮膚におけるビリルビンの光化学反応の初期変化について新生児黄疸児例において詳細に検討し、(ZE)-ビリルビンが瞬間的に光照射により皮膚で生成されることを証明した。 5.光療法により血中に生成されるビリルビンの光異性体のパーオキシダーゼ法によるアンバウンドビリルビン値に及ぼす影響について検討し、(ZZ)-ビリルビンに比べ(ZE)-ビリルビンは血清アルブミンに親和性が低いにもかかわらず基質としてパーオキシダーゼの作用を受け難く、従ってアンバウンドビリルビン値に殆ど影響のないことを証明した。
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