研究課題/領域番号 |
60870095
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 隆一 慶応大, 医学部, 教授 (40112685)
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研究分担者 |
安盛 俊雄 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (70182350)
山添 康 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (00112699)
KAMATAKI Tetsuya Professor, Faculty of Pharmaceutical Sciences, Hokkaido University
OKAWA Hideo Chief researcher, Sumitomo Chemical Co.Ltd.
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1986年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1985年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | チトクロームP-450 / ヒト肝 / 薬物代謝 / クローニング / 遺伝子クローニング |
研究概要 |
ヒトの薬物代謝の中心的役割を演じている肝チトクロームP-450を精製し、遺伝子工学手法を用いて酵母にヒトチトクロームP-450を発現させ、その臨床応用を開発することを目的としてそれに必要な基礎的究を行った。2年間の研究期間中に、ヒト肝において薬物の代謝に主要な役割を演じていると考えられる2種のチトクロームP-450分子種の単離・精製に成功した。これらP-450種は調べたヒト肝のすべてから検出され、内因性基質テストステロンや薬物、さらには癌原性物質の代謝にも高い活性を示した。これら2種のチトクロームP-450cDNAを得るため2種のcDNAライブラリー、すなわちOkayama-beng法により作成したプラズミドライブラリーと入ファージ(入gt11)ライブラリーをスクリーングした。精製P-450のN-末端アミノ酸配列から合成したオリゴヌクレオチドによるハイブリダイゼイションでは目的とするクローンを得ることは出来なかったが、精製P-450に対する抗体をスクリーニングに用いることによって入gt11ライブラリーよりり2種のチトクロームP-450をコードすると考えられるそれぞれ9個のクローンを得ることが出来た。これらクローンのうち我々がP-450human-2と名付けたP-450に対する2クローンは約1.9キロ塩基長を示したので、このクローンを単一に精製後、cDNAインサートを取り出し、そのヌクレオチド配列を決定した。このクローンは現在までに報告されているヒトチトクロームP-450の構造とは一致せず、新規P-450(P-450 human-2)のPolyA末端を含むほとんどすべての遺伝情報を含むクローンであることが明らかとなった。今後このクローンを用いて初期の目的である酵母での発現を目ざして研究を進展させて行く予定である。
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