研究課題/領域番号 |
60880001
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菅井 秀郎 名大, 工学部, 助教授 (40005517)
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研究分担者 |
奥田 孝美 名古屋大学, 工学部, 教授 (30022990)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | プラスマCVD / カーボン / コーティング / カーボニゼーション / 水素リサイクリング / ダイアモンド状薄膜 / プラズマ / 不純物 / メタン / 核融合 / 薄膜 / 壁 |
研究概要 |
核融合における新しい不純物対策として期待されているカーボンコーティング法の基礎研究を行った。現在、実機コーティングの緊急課題は、コーティングされた壁から大量に脱離する水素を如何に減らすかという点にある。そこで我々は、カーボン膜に予め含まれる水素原子の量を最少にするコーティング条件を系統的に調べた。 コーティングには、トロイダル磁場中の熱陰極放電と、磁場なしの冷陰極グロー放電を用いた。この他に、新しいコーティング法としてダブルプラズマ法を我々は開発した。これらのコーティング実験から、膜の水素含有量の低減法として得られた指針は次の通りである。 (1)400℃以上の壁温でコーティングする。 (2)強いイオン衝撃を与えながらコーティングする。 (3)メタンに比べると、アセチレンで放電した方が水素含有量は半減する。 この他に、水素やヘリウムでで希釈しても水素含有量は余り変らないこと、水素希釈は膜の炭素濃度を低下させること等が明らかになった。 一方において我々は、コーティング後に壁をヘリウム放電にさらすとカーボン膜中の水素を抜き取ることが可能であることを見出した。このヘリウム放電処理により、コーティング壁の水素リサイクリング率は1以下に下った。このヘリウムグロー放電法は、新しいリサイクリング制御技術と言える。以上のような核融合指向のコーティング研究以外に、ダブルプラスマ法という独自の成膜法を開発し、工業的に関心を呼んでいるダイアモンド状薄膜を高い制御性と信頼性をもって作成することにも成功した。
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